社労士事務所で働きたいけど、忙しいのか不安。
繁忙期はいつなんだろう。
社労士事務所は忙しいけど、年中大変なわけじゃないよ。
繁忙期は年に3回あり、そのほかの期間は比較的のんびりしていることも。
社労士事務所は忙しい、ブラックと言われることもありますが、年中忙しいわけではありません。
業務量は一定ではなく、月によって繁忙期と閑散期があります。
これから社労士事務所への転職を考えている方にとっては、いつの時期が忙しいのか、どれくらい忙しくなるのか気になることでしょう。
そこで今回は、社労士事務所の繁忙期がいつなのかとどんな仕事をするのか、忙しさのレベルについて解説します。
資格好き主婦のまいです。
行政書士、宅建、FP2級、簿記3級、カラーコーディネーター、福祉住環境コーディネーターなど15種類の資格を持つ資格好き。
商社→社労士法人→Web制作会社に勤務経験があります。
社労士志望で入所、社労士事務所の忙しさを経験した私が執筆します。
社労士事務所での仕事に興味がある方は、ぜひチェックしてください。
社労士事務所の繁忙期は年3回
社労士事務所の繁忙期は年3回あります。
①3月~4月:入退社手続きで忙しい
②6月~7月:労働保険の年度更新と社会保険の算定基礎届で忙しい
③12月~1月:給与計算と助成金申請で忙しい
それぞれについて解説していきます。
3月~4月は人事異動に伴う雇用保険・社会保険の手続きで忙しい
3月~4月は、入退社の時期になります。退職される方の退職手続き、新入社員の入社手続きで、雇用保険の届け出、社会保険の保険証発行などで忙しくなります。
6月~7月は年度更新と算定基礎届の提出で忙しい
6月~7月は、労働保険の年度更新と社会保険の算定基礎届の提出で忙しくなります。
労働保険は、毎月支払うのではなく、年に1回手続きをして支払うことになっています。概算で支払っているので、1年分の計算をし、確定の金額と翌年度分の概算保険料を精算、納付する手続きが労働保険の年度更新です。
労働保険の年度更新が終わると、社会保険の算定基礎届の提出になります。
4月~6月までの給与から各人の標準報酬月額を算定し、届け出を行う手続きです。(この届出で従業員各人の社会保険料が決定します)
どの社労士事務所でも、この時期が1番忙しくなります。年度更新も大変ですが、算定は従業員1人1人の給与をチェックしなければならないので、顧問先の従業員数が多ければ多いほど大変です。
この時期が、他の2つと比べて最も忙しいという事務所がほとんど、中には夏以外は残業はほとんどないという事務所もあるでしょう。
12月~1月は給与計算・年末調整と助成金申請で忙しい
給与計算業務を取り扱っている社労士事務所では、年末調整の時期である12月~1月があわただしくなります。
また、助成金関係の申請が2月~となる場合が多いため、助成金申請手続き補助などがある場合も1月ごろが繁忙期となる可能性があります。
事務所によって多少繁忙期が異なる場合も
事務所によって、繁忙期が上記と多少異なる場合もあります。
私の事務所は、年度更新の準備(先方に書類を送る、印をついてもらうなど)で5月も忙しかったです。
逆に7月は申請も落ち着き、繁忙期も終焉を迎えていました(年にもよりますが)
また、人手が常にギリギリの事務所は、中の人の異動(妊娠・病気療養なども)でもバタバタします。
繁忙期よりも、人手が足りなくなった時の方が残業続きで大変だったこともありました。
当たり前といえば当たり前かもしれませんが、事務所の体制や手続きの段取り、ハプニング等でも繁忙期はかわってきます。
秋から冬は閑散期
秋から冬は、閑散期である事務所が多いです。
特に算定が終わった8月ごろはほっとします。社労士試験も月末に控え、最後の追い込みをかける受験者もいるでしょう。
ただ、事務所によっては算定で後回しにしていた手続きが8月ごろまでかかってきてしまう場合もあるので気をつけてください。
転職の際は、繁忙期がどれくらい大変なのか、7月中旬からはプライベートの時間を確保できるのかをしっかりと確認する必要があります。
繁忙期の忙しさってどれくらい?
業種や職種、職場によって「繁忙期」の忙しさは異なるもの。社労士事務所の繁忙期は、いったいどれくらい忙しいのでしょうか。
正社員は残業が発生する場合がほとんど
私が見た限りですが、6月~7月の繁忙期に限って言えば、残業が発生しない場合はほとんどありません。
資格アカウント歴4年で、SNSでも社労士事務所にお勤めの方とつながっていますが、年度更新・算定の時期はほぼ連日残業が発生します。
長い人は日をまたぐことも、一方1時間程度の残業で済むことも
事務所の体制によって残業時間は異なります。
人員が少なく、業務が重なってしまった場合は、かなりの残業を強いられることも。
私が働いていた当時も、新人の私で19時から21時くらいまでの残業が2週間くらい発生していました。先輩は「去年は1時頃帰った」と言っていましたが、その年も24時近くまで残業される日もありました。
一方で、残業がそれほど発生しない場合もあります。
残念ながら珍しくはなってしまいますが、人員が十分に足りていて、労働環境と申請までのスケジュール管理が整っている事務所、かつ何も問題が発生しない場合は残業は発生せず、発生しても30分から1時間程度ということもあります。
在籍していた事務所でも、パートの方は子どものお迎えまでには帰っていましたし、繁忙期でも残業なく帰れる日もありました。
私が今関わっている社労士事務所の所長さんは、「社員があんまり働きたくないから全然営業してくれない」と言っていて、日頃からそれほど忙しくないそうです。(それでも繁忙期には多少残業は発生している様子)
やはり、事務所によって差異はあります。
繁忙期の様子は入所前に必ず確認を
繁忙期がどのくらい大変かどうかは、入所前に必ず確認しておいていただきたい事項です。特に社労士試験の受験者は、しっかりと話を聞きましょう。
残業は発生するか、発生するならどの程度か、残業代は必ず支払われるのかもチェックしなければなりません。
社労士事務所は小さい組織かつ、所長の意向が反映されやすい体制なので、実にさまざまな職場環境が存在します。入った事務所によって、楽しく社労士の仕事を続けられるか挫折してしまうかが決まると言っても過言ではありません(大変な事務所に入ってしまった場合は、早々に別の事務所への転職を考えてほしいですが)。
まずは、ぜひ自分に合った事務所を見つけ、後悔しない転職を実現しましょう。
社労士事務所や税理士事務所、会計部門・人事部門への転職を考えているのであれば、専門のエージェントを使ってより自分に合った企業を見つけるのも手段の1つです。
ヒュープロなら、求職者が求める情報を事務所の代表や経営者に直接ヒアリングを行ってもらえます。
試験前にどのくらい勉強時間が取れるかとか、給与はどれくらいなのかとか聞きたいことがたくさんある!
「妥協してブラックな事務所に当たってしまったらどうしよう」と不安を抱えている方は、ぜひプロのエージェントを頼り、充実した職場を見つけましょう!
社労士事務所の繁忙期をしっかりチェックしましょう
社労士事務所は、忙しさにムラがあります。
繁忙期にはブラック企業さながらの働き方を余儀なくされる事務所もあるので、特に社労士試験の受験者は注意が必要です。
もちろん試験対策の時間をしっかりと確保してくれる事務所もあります。
入ってから後悔しないように、しっかりと計画を立てて自分の未来を描いていってくださいね。