こんにちは!資格好きの主婦のまいです。
今日は最近見かけたネットの嘘情報を共有したいと思います。私自身も資格ブログをやっているため、他人事ではありません。認識違い勘違いなどで受験者の方々を戸惑わせてはいけないなと思いました。
自戒の念を込めて、情報を整理していきます。
- きんざいでは、FP技能士の1級から3級までを受検できるが、日本FP協会では1級と2級だけしか受験できない(FP協会でも3級まで受験できます。1級の学科はきんざいのみで実施しています)
- FP3級の実技試験は空欄を埋める選択式の筆記(マークシート式の択一です。筆記ですが)
- 〇〇という電卓はFP試験におすすめ(FP協会に聞いてみたところ、使用できない機種でした)
はいはい、いってみよー!
私が最近出会った嘘の掲載(FP試験版)
誤情報①きんざいでは、FP技能士の1級から3級までを受検できるが、日本FP協会では1級と2級だけしか受験できない
正)FP協会でも3級まで受験できます。ただし1級の学科はきんざいのみで実施しています。
しょっぱなからとんでもない誤情報ですが、とあるFP資格受験専門ブログ?にこのようなことが書かれていました。もちろんFP3級は日本FP協会でも、きんざいでもどちらの機関でも受験することができます。
なぜこのようなことが記載されているのか、ちょっとわからず、2000年代など過去にそのようなことがあったのかと調べてみましたが、結局よくわかりませんでした。
FP1級の学科に関しては、FP協会では試験を行っておらず、きんざいのみの実施となっているため、その情報がどこかで勘違いとなり、このようなことが書かれることとなったのかと…思ったり、思わなかったり…
誤情報②FP3級の実技試験は空欄を埋める選択式の筆記
正)マークシート式の択一です。2級実技はFP協会、きんざい共に記述式となります。
とあるキーワードで検索して1番上と2番目の記事にこのようなことが書かれていました。
実技が記述式となるのはFP2級からで、FP3級はマークシート方式で行われます。きんざいは、HPに「筆記試験 事例形式 5題」と書かれているため、記述式と誤解される方もいらっしゃいますが、過去問を見ていただくとマークシートであることがわかるかと思います。
誤情報③〇〇という電卓はFP試験におすすめ
正)FP協会に聞いてみたところ、使用できない機種でした。使用できる機種を確認したい方は、試験実施機関に問い合わせするのが確実です。
これは結構記載されていて驚いたのですが、FP試験では使用できない機種の電卓をおすすめとして掲載されているサイトがかなりあります。
また別の記事にまとめたいと思っているのですが、FP試験で持ち込める電卓は実は簿記やその他会計系、工業系の資格試験とは少しだけ基準が異なります。
こちらは日本FP協会の使用できる計算機についての記載を一部抜粋したものです
※ 使用可………√・%・定数計算、消費税に係る税込・税抜、
売上に係る原価(MD)・売上・売価(MU)・利益率、日数・時間計算、
マルチ換算についてのキー、メモリー(M)機能(計算結果を1つだけ記録できるものに限る)、GTキーのあるもの。※ 使用不可……関数機能〔Σ(シグマ)・log 等〕・ローン計算・複利計算・紙に記録する機能、音〔タッチ音・音階・音声等〕を発する機能、プログラム(計算式)の入力(登録)機能、計算過程をさかのぼって確認できる機能等を有するもの。
https://www.jafp.or.jp/exam/step_04/detail.shtml#Calculator
ここに書かれているのように、FP試験で使用する電卓は、メモリー機能が1つだけ記録できるものに限られ、プログラム機能や音声等を発する機能のない、かなり簡易な電卓ということになります。
簿記などで良い電卓を求めたことがある方はもしかしたらお分かりかと思いますが、ちょっと高機能な電卓ですと以上のような機能はかなり搭載されています。
例えばSHARPのEL-N942Xという電卓ですが、こちらは値段の割にスペックが良く、実務でもおすすめの電卓ですが、(プログラム機能か、メモリーか…)わたしが問い合わせをした時には使用できない機種と言われました。
他にもDS-20WKは高性能の電卓で、簿記試験にはかなりおすすめですが、FP試験のみの場合は少しオーバースペック。FP協会では、「音声機能をOFFにしておけば使用できる」(2021年8月現在)との回答でしたが、メモリー的には2以上あるため、今後どうなるのか、ちょっとわかりません。
私のブログも個人ブログで、はっきりと「これは大丈夫!」ということは言えないため、使用したいもしくは購入したい機種がある場合には、事前に試験実施機関に問い合わせをすることが確実かと思われます。
なぜ誤情報があふれてしまうのか
資格について、ネットに誤った情報が溢れてしまうのには2つの理由があるかと思います。
- 本当に勘違いしている
- 資格試験を知らないライターが執筆している
本当に勘違いしている
一つは本当に勘違いしてしまっているという理由です。私もこのブログを立ち上げて、経験から少しでも受験生の方のお役に立てればという気持ちを持って更新していますが、なにせ元がスットコドッコイなので、見当違い、勘違いのことを執筆してしまう場合は大いにあります。(ほんとにごめんなさい)
悪意はなくても、結果的に不特定多数の人に誤った情報を伝えてしまう可能性があるのは、ネットの怖いところですね(自戒)
資格試験を知らないライターが執筆している
私はWebライターとブロガーをさせていただいているので、だいたいネットにある記事の掲載までの流れはわかります。
Web記事は、クラウドソーシングのプラットフォームでライターを募集をするものもあり、だいたい1文字あたりの単価制で報酬が決まるのですが、安価なものでは、「資格合格者」などの縛りがないものもあります。
例えばFPを全く受験したことがない人が、ネットだけで情報を寄せ集めて、記事を執筆することもあるわけです。
それでも、公式サイトなどの一次情報をチェックすれば良いだけの話なのですが、あまりに安価な報酬の案件ですと、きちんとチェックすることもなく記事となってしまうこともあるでしょう。
大切なことは一次情報をチェックしよう
自分自身、受験生と情報発信する人、両方の立場を経験してみて、ネットとは便利だけど危うい部分も多いものだと思っています。
皆さまに情報をお伝えする立場としては、これからも自分のできる細心の注意で記事を書いていきたいと思います。
ただ、受験生としては、やはり一時情報がとても大切。ネットでの情報はあくまで情報「収集」の一つとして、一つのことをうのみにせず、付き合っていけたらなと思いました。
皆さまも、「こういうこともあるんだな」と言った感じで、一つ一つ自分の目で確かめていってもらえたらなと思います。
それでは、今日はこのへんで。
お読みいただき、ありがとうございました。