
「DXって何?」
「クラウドとかAPI、意味わかんない…」
職場の会議で飛び交うIT用語に、ついていけず冷や汗をかいた経験はありませんか?
私は30代半ばまで、まさにそんな日々を過ごしていました。



パソコンは昔買ったVAIOが押し入れに眠ったまま。スマホで済むことはスマホで、という生活でした。
そんな私も、国家資格「ITパスポート」を取得したこと(そしてブログとWebライターを始めたこと)で、人生が大きく変わりました。
今ではWeb会社でパート勤務し、今年は基本情報技術者試験にも合格。IT業界で働くなんて、数年前の私には想像もできなかったことです。
この記事では、PC音痴だった私がどうやってITパスポートに合格し、仕事の選択肢が劇的に広がったのか、リアルな体験談をお伝えします。



30代からのリスキリングに悩んでいる方、ITの世界に一歩踏み出したい方の参考になれば幸いです。
ITパスポートは「IT業界を目指す人だけの資格」じゃない!


そもそもITパスポートって何?
ITパスポート(通称:iパス)は、情報処理推進機構(IPA)が実施する国家資格です。
最大の特徴は、プログラミングやシステム開発だけでなく、経営戦略、マーケティング、法務、プロジェクト管理まで幅広く学べることにあります。
試験内容は大きく3つの分野に分かれています。
ストラテジ系(経営全般)
企業活動、経営戦略、マーケティング、財務、法務など、ビジネスパーソンとして知っておくべき基礎知識が学べます。IT企業でなくても、すべての業種で役立つ内容です。
マネジメント系(IT管理)
プロジェクトマネジメント、システム開発、サービスマネジメントなど、仕事を効率的に進めるための考え方やフレームワークを理解できます。
テクノロジ系(IT技術)
コンピュータの仕組み、ネットワーク、データベース、セキュリティなど、ITの基本的な技術を学びます。専門的すぎず、「IT用語が理解できる」レベルを目指せます。
なぜ、すべての社会人におすすめなのか?
私が実感したITパスポートの価値は、「IT業界への転職」だけではありません。今の仕事をより良くするための武器になることです。
営業職なら→データ分析に基づいた提案力が身につく
顧客のニーズを数字で捉え、論理的に説明する力が養われます。「なんとなく良さそう」ではなく、「データから見るとこうです」と言えるようになれば、説得力が段違いです。
事務職なら→業務効率化の視点が身につき、社内で頼られる存在に
RPAやクラウドツールの導入提案、Excel業務の自動化など、「もっと楽にできる方法」を考えられるようになります。
WEBライターなら→クラウドソーシングでの仕事の幅が広がる
IT系記事の執筆も可能に。専門性の求められる記事は単価も上がります。専門知識があることで、クライアントからの信頼も厚くなります。
PC音痴の私が合格!「ITパスポート」は怖くない


きっかけは、押し入れのパソコンを引っ張り出したこと
私がITパスポートを目指したきっかけは、WEBライターを始めたことでした。子どもを保育園に入れるために、在宅でできる仕事をしたく昔買ったまま放置していたパソコンを引っ張り出し、クラウドソーシングに登録したんです。
最初は簡単な文章作成の仕事から始めましたが、徐々にコツを掴んで仕事がもらえるように。
ライティングの知識を身に着けるのと同時に、せっかくPCを使って仕事をしているんだから、基礎的なIT知識を身に着けたい。願わくば将来就職する際に強みになるような資格もほしい。
「基礎から体系的に学べて」「就職にも役立つ権威性のある資格」と、「ITパスポート」の勉強を始めました。
合格率は約50%、実は挑戦しやすい国家資格
「国家資格」と聞くと身構えてしまいますが、ITパスポートの合格率は例年50%前後。



医師や弁護士のような難関資格ではありません。きちんと対策すれば、未経験者でも十分合格できる試験です。



IT系の資格でも入門編だね!
試験時間は120分、四肢択一式の100問で、1000点満中600点以上取れば合格です。
しかも、試験はCBT方式(パソコンで受験)なので、全国のテストセンターでほぼ毎日実施されており、自分の都合に合わせて受験できます。
文系・未経験者におすすめの学習法
私が実践した学習方法をご紹介します。



ちょっと特殊なのですが勉強期間は8日間、1日1〜2時間の学習で合格できました。


おすすめ参考書
『いちばんやさしいITパスポート 絶対合格の教科書+出る順問題集』(SBクリエイティブ)が初心者に最適です。イラストが豊富で、IT用語がわからなくても理解できるよう丁寧に解説されています。
無料学習サイトの活用
ITパスポート試験ドットコムなどの過去問サイトで、スキマ時間にスマホで問題演習ができます。WEBライターの仕事の合間や、家事の合間を活用しました。



当時0歳の次男をおんぶで寝かしつけながらポチポチしていました!
「ストラテジ系」から攻めるのがコツ
テクノロジ系は専門用語が多く、最初は挫折しやすいです。
ビジネス寄りのストラテジ系とマネジメント系から学習すると、「意外とわかる!」という成功体験が得られ、モチベーションが続きます。暗記中心で点数が取りやすいのも魅力です。



詳しい勉強法について詳しくは、こちらの記事をご覧ください


履歴書の資格欄に「ITパスポート」と書ける絶大な効果


小さな自信が、次のステップへつながる
資格を取得して一番変わったのは、自分に自信が持てるようになったことです。「私にもできた」という達成感が、前向きな原動力になりました!
正直に言うと、ITパスポートを取得したからといって、すぐに「ITのプロ」になれるわけではありません。実際、私は今年基本情報技術者試験に合格しましたが、それでも「ITに詳しい」と胸を張って言えるレベルではありません。



基礎はわかっていますが、ITといってもさまざまな分野に広く深いので、まだまだだなと感じでいます。
でも、これだけは言えます!ITパスポートのおかげで「パソコンやWebの仕事に対する抵抗感」がなくなりました。これが一番大きな変化でした。
クラウドソーシングでの仕事の幅が広がった
ITパスポート取得後、IT関連のライティングにも応募できるようになりました。IT関連のライティング案件は比較的高単価で、良い条件のものが多いです。
私は当時別のタイプの案件で手一杯だったのですが、選択肢が増えたことで安心感にもつながりました。



実務経験が必要な案件も多いですが、「IT関係の国家資格」があれば応募し採用される案件もあります!
Web会社のパート採用につながった
ITパスポート取得とWebライターやこのブログの経験から、思い切ってWeb会社のパート求人に応募しました。家が近く、条件もよく、ライターをやりながら自由に出勤日を選べる好条件の求人でした。
正直、不安だらけでしたが、履歴書に「ITパスポート」と書けたことが大きかったと思います。
面接ではITパスポートが評価され、無事採用されました。実務経験はほぼゼロでしたが、「基礎知識があること」「学ぶ姿勢があること」を資格で証明できたのです。



私は、そのほかにも資格好きでたくさん資格を持ち、向上心のある素晴らしい人材ではあるのですが(笑)
やっぱりITというかパソコンの技能がない方はお断りしている企業でです。ITパスポートを持っていて証明できて良かったです。


資格取得で私の仕事はどう変わったか?


Web会社での日々が「怖くない」ものに
Web会社でのパート勤務が始まった当初は、わからないことだらけでした。
でも、ITパスポートで学んだ基礎知識があったおかげで、先輩の話が「全くわからないことば」ではなく、「知っている単語が混ざった会話」に聞こえました。



「サーバー」「ドメイン」「CMS」「UI/UX」…こうした言葉が飛び交う職場でも、パニックにならずに済みました(笑)



実務的なことはゼロからでも、「基礎の基礎」があると吸収のスピードが違うね。
「もっと学びたい」という気持ちが生まれた
Web会社で働き始めて、「もっとITのことを深く知りたい」という気持ちが芽生えました。正直、業務はIT全般ではなくかなり限定的でした。でも、私は一応基礎はあるのだぞ、という自信が次のステップへの後押しになったのです。
そして今年、基本情報技術者試験に挑戦し、合格することができました。ITパスポートで「ITの全体像」を掴んでいたからこそ、次のステップに進みやすかったのだと思います。
それでも私は「ITに詳しい人」というよりは、「ITを学び続けている人」という感覚です。



でも、それでいいんだと思っています。完璧を目指すのではなく、一歩ずつ前に進む。その最初の一歩が、ITパスポートでした。
正社員でも、フリーランスでも
現在はWeb会社でパート勤務をしていますが、会社としてはこのまま正社員になることも可能です。AIにも詳しくなり、会社でもエンジニアさんと意見交換をして一層知識が深まっています。AIの知識なども、自分の仕事に活かしながらフリーランスの活動方も頑張っていきたいです。



いずれにしてもITパスポート取得前の私には、考えられなかった選択肢です。
30代で、まったくの未経験から、IT業界で働けるようになる。これは決して夢物語ではありません。私が証明です。大切なのは、小さな一歩を踏み出す勇気だけです。
おわりに:未来の自分への「種まき」を始めよう


これからの時代、ITの知識は読み書きそろばんと同じ「基礎力」になります。DX、AI、クラウド…時代の変化は加速し続けています。30代だからこそ、今から学び始めることが大切です。
私は押し入れからパソコンを引っ張り出し、WEBライターを始めたことが人生の転機になりました。そして、ITパスポートという小さな資格が、私の可能性を大きく広げてくれました。



もし、似たような境遇の方がいらっしゃたら如何ですか?
- 押し入れに眠っているパソコンを起動してみる
- クラウドソーシングに登録してみる
- ITパスポート試験の公式サイトで、サンプル問題を解いてみる
- 書店で参考書を手に取ってみる
どんな小さな行動でも大丈夫です。未来の自分への「種まき」を、今日から始めてみませんか?
私は30代半ばで一歩踏み出し、人生が変わりました。完璧なITスキルがなくても大丈夫。「抵抗感をなくすこと」「小さな自信を持つこと」それだけで、世界は大きく広がります。



あなたにも、きっとできます。応援しています!
▼ITパスポート試験 公式サイト
情報処理推進機構(IPA)公式ページで、試験概要、サンプル問題、申し込み方法が確認できます。