カラーコーディネーターアドバンスクラスの勉強をはじめようっと。
まずはカラーコーディネーターの仕事や、製品づくりから学んでいきましょう
- 製品づくりのプロセス
- カラーコーディネーターの仕事
製品づくりでのカラーコーディネーターの仕事
製品づくりに関するカラーコーディネーターの実務にはさまざまなものがあります。
- 市場の動向をつかむ
- ターゲットの色彩志向を調査する
- 規格や色彩計画の策定
- 色彩管理(製造過程できちんと発色されているかなど)
- 展示計画(販促・売り場の環境や売り出し方)
- 評価のフィードバックなど
だいたいこんな流れで行われているんだ
市場の色彩収集いついて詳しくみていきましょう
市場の色彩収集の視点
製品づくりでは、商品の企画の段階で市場の動向をつかむことが必要です。ターゲットを設定してターゲットの色彩志向を調査したり、カラートレンド情報を収集・分析します。
どんな色が売れそうとか、どんな色を求めているのかとか調査するんだね
色彩情報の収集には2つの視点が必要です。
①量を売る色、②質を売る色
「量」と「質」?
①量を売る色 … 売れ行きの良い色、いわゆる定番色
②質を売る色 … 量よりも新鮮さや話題性などを高めるための色
よく売れる色の商品展開も大事だし、新しい技術で開発された塗料などを使った製品など、話題になる色も商品の売れ行きを左右するよね
製品づくりの調査・分析では、ヒュー・トーンシステムが使用されることが多いです。
ヒューは色相のこと。トーンは明度+彩度のこと。ヒュー・トーンシステムは色相と明度+彩度で色を整理した表示方法のことだよ。
調査において、視覚的にわかりやすいので用いられています
- マンセル・カラーシステム(5000色~6000色程度)
- JCC40
- JISの一般色名
- 日本色彩研究所の調査用カラーコード
少し話がそれるけど、そもそも「カラーシステム」って何ですか?
カラーシステムにはさまざまな種類があります。
代表的なものの表示精度をチェックしておきましょう。
カラーシステム | 表示精度 |
---|---|
ヒュー・システム | 大まかな分類には50色~100色程度 細かいものでは200色~300色程度 |
マンセル・カラーシステム | 5000色~6000色程度 |
XYZ表色系、L*a*b*表色系 | 100万色以上 |
詳しいサイトのリンクを貼っておきます
製品の色の企画で大切なこと
製品づくりでは、色そのものの価値を高めることが大切です。
色自体の価値?
色の価値には、耐候性(雨や温度変化でも変色しない)や褪色性(太陽の光で褪せない)などの色の機能的価値と、話題になる色など色の情報価値があります。
- 色の機能価値…耐候性や新しい発色性など、色の機能性を主とした価値
- 色の情報価値…話題性やファッション性、あるいはブランド性や伝統・歴史など
物と物の色彩の関係性も大切です。美しさだけでなく、見分けやすさや目立ちやすさなどの機能性を高めます。
区別のしやすさ、認識のしやすさなど→識別性、視認性、誘目性。
あとあとも出てくる大切なキーワードです
- 識別性 …
区別のしやすさ、色差をできるだけ大きくすると高められる。 - 視認性 …
色の存在の認めやすさ、背景色との色相、明度、彩度の差が大きいほど視認性が高くなる(特に明度差重要) - 誘目性 …
人の目の引きやすさ、目立ちやすさ。無彩色より有彩色の方が高い。特に赤、オレンジ、黄色などの高彩色。
物と人との関係性
物と物だけでなく、物と人にも関係性があります。そのものを長く使用するのか、短期的に使用するのか。公共的な場所で使用するのか、個人的に使用するのかという色の使用期間と色の自由度も大切な視点になります。
長期的使用(固定使用)
・建築物
・都市空間
など
短期的使用(臨時的使用)
・仮設建築物
・店舗装飾
など
公共的に使われるなら、多くの人が見慣れている慣用的な色でなきゃね
色彩管理
製造時には、製造施行現場の色彩技術者と協力して、製造された製品の色に違いがないかを調べます。違いがある場合は、修正することも必要です。
これらを色彩管理と言います
市場動向の分析・調査の時にはヒュー(色相)・トーン・システムを使用することが多かったですが、色彩管理を行う場合は厳密に色を指定できる
- XYZ表色系
- L*a*b*表色系
がよく使われます。
販促の工夫
製品を売る段階では、商品告知や店頭展示などのさまざまな作業が発生します。
消費者に買ってもらえるようにアピールするためには、
- 視認性
- 誘目性
- 色彩対比
などの心理現象や配色の知識などの応用が必要です。
ビジュアルプレゼンテーション(PV)…
商品のコーディネーションなどをわかりやすく、具体的に展示すること。技法。
製品の配色だけではなく、ものを見るためには「照明」も大切です
製品を効果的に見せるため、
- 光の色
- 演色性
- 照度の強弱
- 光の角度
などを調節します。
評価
販売後は顧客の反応を分析して製品の評価を行います。フィードバック分析。
頻出キーワードとポイント
- 質を売る色
- 量を売る色
- 機能価値
- 情報価値
- 色彩管理
- ビジュアルプレゼンテーション
- 照明も大事