
こんにちは!資格好きの主婦まいです(@maisawaco)
私は2012年にFP3級、FP2級を取得しています。
FP3級を受験しようと決めた時に、
「実技、どれにすればいいの?」
「とにかく受かりやすい実技を選びたい!」
「実技って何?よくわからなくて選べない!」
と思ったことはありませんか?私はあります。
今日はFP3級試験について、「実技はどれを選べば良いのか」というお話をしていきたいと思います。



FPってどんな資格かな?
という人はこちらの記事をチェックしてね


さぁ早速いってみましょう。



結論はこちら
- 保険について学びたい人は「保険顧客資産相談業務」
- 安定した合格率で選ぶなら「資産設計提案業務」
- 問題の数、内容、勉強のしやすさで選ぶなら「個人資産相談業務」
- 田舎の人はまずは受験地をチェック
- 悩んでしまったら「資産設計提案業務」「個人資産相談業務」どちらでもOK
ちなみに、私は「個人資産相談業務」を選択しています。
以上について、詳しくみていきますね。



それではいってみよー!
FP3級の実技は3種類



FP技能士検定には実技が3種類あります。
・「個人資産相談業務」(きんざい)
・「保険顧客資産相談業務」(きんざい)
・「資産設計提案業務」(FP協会)
この中から自分で選択して受験します。



どれにしたらいいか全然わかんない!



整理して考えていけばカンタンだよ!
そもそもどうして試験の実施団体が分かれているの?
FP3級の試験を受けるときに、まず戸惑うのが「なんで試験団体が違うの?」「2つの団体でどんな違いがあるの?」ということではないでしょうか。



私は戸惑ったよー
FP、ファイナンシャルプランニングの資格というのは、昔はいろいろな団体で主催されており、数種類の資格がありました。
その中で2002年に「ファイナンシャルプランニング技能士」という国家資格が誕生したのです。
この「FP技能士」の試験の引き続き任命されたのが、「一般財団法人 金融財政事情研究会(きんざい)」と「NPO法人 日本FP協会(FP協会)」の二つの団体です。



それまでは、FP協会は現在もあるAFP、CFP、きんざいは金財FPという資格試験をそれぞれ独自に運営していたよ
そのため、現在でもFP技能士の検定は、「きんざい」でも「FP協会」でもどちらでも受験することができ、どちらでも「FP技能士」の資格を得ることができます。
2つの団体の違い
2つの団体でのFP技能士試験は、学科の問題、出題形式、そして合格して取得できる「3級FP技能士」という資格は全く同じです。
試験に合格すると、合格証書が送られてきますが、FP協会ときんざいで証書のデザイン、証明する団体名がかわってくるなど、2団体で違いもあります。



取得できる資格は全く同じだよ。



でも2団体で違いもあるなら、どんな違いがあるか知りたい!
2団体の違い
項目 | 日本FP協会 | きんざい |
---|---|---|
試験実施日 | 1、5、9月(同じ) | 同じ |
受験料 | 学科:3,000円 実技:3,000円 (同じ) | 同じ |
学科試験の内容 | マークシート方式 120分(同じ) | 同じ |
受験会場 | 全国47都道府県(きんざいと会場は別) | 全国47都道府県(日本FP協会と会場は別) |
実技試験 | ・資産設計提案業務 | ・個人資産相談業務 ・保険顧客資産相談業務 |
その他 | AFP、CFPの認定機関 | 金融業務能力検定 DCプランナーなどの認定機関 |
2つの団体の違いをざっくり説明すると、FP技能士試験については、受験会場の違い、実技試験の内容の違いがあります。学科試験については全く同じ問題、同じ試験形式です。
団体の特徴としては、日本FP協会はFP事業に特化した団体です。FP3級からみると上級資格に当たる、AFP(FP2級相当)CFP(FP1級相当)という資格の認定機関でもあります。
AFP、CFPはファイナンシャル・プランナーとして働きたい人ならばぜひ取得したい資格ですがが、FP3級の受験にあたっては、きんざいで受験してもAFP、CFPへのステップアップにあまり差はありません。(AFPの受験にはFP2級の合格等、受験資格があります)
きんざいの特徴は、金融サービス全般をフォローする機関だということです。主催する検定も、・金融窓口サービス技能検定・金融業務能力検定などがあります。
試験の内容の違いは?
では、実技における試験内容の違いをみていきましょう!
試験の難易度は「ほぼかわらない」
2つの主催団体で、試験の難易度に大きな差があったら、同じ資格として成立しないですよね。そのため、きんざいでもFP協会でも、問題の難易度はそうかわらないように作られています。



学科試験についてはどちらも全く同じ試験内容です
合格率は「FP協会」の方が高い
ただ、合格率はきんざいとFP協会で大きな差があります。
実技 実施回 | 資産設計提案業務 (日本FP協会) | 個人資産相談業務 (きんざい) | 保険顧客資産相談業務 (きんざい) |
---|---|---|---|
2020年9月 | 88.0% | 35.28% | 56.20% |
2020年1月 | 79.5% | 50.22% | 48.19% |
2019年9月 | 79.5% | 45.44% | 43.31% |
2019年5月 | 86.4% | 54.35% | 44.85% |
例えば、2020年9月の試験では、FP協会の「資産設計提案業務」ときんざいの「個人資産相談業務」で50ポイント以上の差があります。
合格率の差は受験者の層が違うため



全然違うじゃん!難易度に差があるんじゃないの!?
合格率に差があると「難易度も違うんじゃないの?」と気になってしまいますよね。
FP協会ときんざいで合格率に差があるのは、きんざいの方が企業の団体申し込みが多いからだと言われています。



「職場で申し込まれて仕方なく受験する人」などが多く、勉強をしないで受験するために、合格率も低くなる傾向があるよ
きんざいは、例えば銀行の新入社員が一斉に受けさせられるなど、受験者は自ら望んで試験に挑む人ばかりではありません。
一方FP協会は将来的にFPの仕事に従事したいという方が比較的多く受験するため、試験に対するモチベーションが高く、合格率も極めて高い水準を保っています。



実際に、全く同じ問題、同じ試験形式の学科試験も、FP協会ときんざいでは、合格率に約10ポイント〜30ポイントの差がついているんだよ
そのため、合格率が高い・低いからといって、一概に「易しい」「難しい」とは言えません。
…そうはいうものの、学科試験の合格率の開きに対し、実技試験の合格率の開きの方が5ポイント以上大きいため、実技試験については多少、きんざいの試験の方が難易度が高いのではないかなとも思います。
ただ、FP3級については全体的に難しい問題ではないので、多くの人はきちんと普通に勉強すれば合格できます。ここの程度の合格点の差はほとんど勉強していない人がまぐれで受かるかどうかの差ではないのかなとも思います。(この件については私の推測なので、声を小にして言ってみました)
モチベーション&合格率重視なら「資産設計提案業務」
「そうはいっても合格率が気になる」「意識の高い人たちの中で受験した方が頑張れそう!」という方もいると思いまうs。
そういう方はやはり、FP協会の「資産設計提案業務」を選べば安心ですね。
「資産設計提案業務」は合格率が安定しているので、試験に挑む際、気持ちの面でメリットがあります。



8割合格できる試験だ!と前向きな気持ちで試験に挑めるのは良いかも!
難易度はかわらないとはわかっていても、きんざいの試験が合格率の上下が激しいので、試験で苦手とする問題に当たった時に「合格率が低い回に当たっちゃったかも…難しいのかも!」と弱気になってしまうかもしれません。
私のようにモチベーションや心理的な事柄に左右されやすい人はFP協会での試験が無難とも言えます。
しかし、個人的には、FP3級はどれを選んでもそれほど難しい試験ではありません。普通に勉強すれば合格できるので、結局は自分が学びたい実技を選択すればOKだと思います。
実技は学びたい内容・受験しやすさで決めるのがおすすめ
FP3級の内容はそれほど難しくないので、結局は自分の学びたい内容、受験のしやすさで選ぶのが一番です。
保険について学びたい人は「保険顧客資産相談業務」
実技の中で保険に特化したものが、きんざいの「保険顧客資産相談業務」です。
保険の知識がもともとある方、保険会社等、保険に関わる企業に勤めている、または勤務する予定がある、という方はこの「保険顧客資産相談業務」を選びましょう。



お仕事などで、取得を奨励、促される場合もあります



「保険顧客相談業務」を選ぶ人はすぐ決められるね!
きんざいの「個人資産相談業務」とFP協会の「資産設計提案業務」は似ている
残る2つ、きんざいの「個人資産相談業務」とFP協会の「資産設計提案業務」の内容は似ているので、内容でと言われてもどちらが良いか迷う人も多くいます。
どちらも個人資産について学ぶ内容であり、家計やFP業務に関わるもの網羅的に学ぶことができます。
違いは、「個人資産相談業務」は「リスク管理」が出題されないこと
2つの実技の違いは、きんざいの「個人資産相談業務」は、FP3級で学ぶ6つの分野で、「リスク管理」からの出題がありません。
科目 | 資産設計提案業務 | 個人資産相談業務 |
---|---|---|
ライフプランニングと資金計画 | 〇 | 〇 |
リスク管理 | 〇 | × |
金融資産運用 | 〇 | 〇 |
タックスプランニング | 〇 | 〇 |
不動産 | 〇 | 〇 |
相続・事業承継 | 〇 | 〇 |
一方FP協会の「資産設計提案業務」は6つのすべてが出題範囲になります。勉強科目をより少なくしたいのであれば、「個人資産相談業務」の選択がおすすめです。
「個人資産相談業務」には公式テキストがある→この点で差はないかも
きんざいの「個人資産相談業務」には公式テキストがあり、公式で勉強すると合格が近づくので「個人資産相談業務」の方が勉強しやすいとも言われます。
確かにと思う一方、個人的にはFP3級に限ると、試験の難易度自体が難しくないので、公式テキストでも市販テキストでも勉強のしやすさはそうかわらないと感じます。
私自身も「個人資産相談業務」を選択しましたが、市販テキストを使い、特に支障なく合格しました。今は市販のテキストもクオリティが上がっているのでこの点ではあまり差は出ないかなと思います。
出題形式で決める方法もある
おすすめは過去問を見てみること
一番のおすすめは過去問を見てみて、自分がしっくり来た方を選ぶことです。(※過去問は各試験団体のHPからダウンロードできます。)
FP3級については、さまざまな項目で大差がないので、自分がやりやすいと感じる試験を選ぶのが一番だからです。



そうは言われても、いろいろ気になるよ…



そうだよね。ここからは出題形式についてみていくね
「個人資産相談業務」の方が問題数が少ない
個人資産相談業務は問題数が少なく、一問の点数の比重が多いのが特徴です。
項目 | 資産設計提案業務 | 個人資産相談業務 |
---|---|---|
試験方式 | マークシート方式 | マークシート方式 |
出題数 | 三択問題20問 | 事例5題(15問) |
合格点 | 100点満点中60点 | 50点満点中30点 |
「個人資産相談業務」は出題数が少ないため、1題にかかる点数配分が高くなるのが特徴です。
事例のうち苦手なものが出題されるとまるまる1題思ったように解答できない…ということもなってしまうこともあります。
不得意分野が出てきそうな人は、「資産設計提案業務」にした方が無難かもしれません。
不得意分野が出てきそうな人は、「資産設計提案業務」にした方が無難かもしれません。
しかし、これも善しあし。
じっくり解きたい人は「個人資産相談業務」サクサク行きたい人は「資産設計提案業務」
一方で、問題数も違うので、「資産設計提案業務」は解答時間がギリギリになる可能性もあります。
60分で20問は1問あたり4分。見直しの時間も取りたいので、1問にかけられる時間はもっと短くなります。問題自体解けないということはありませんが、意外と焦ってしまうことも。
1問1問落ち着いて解きたい人は「個人資産相談業務」、まんべんなく勉強して、解答もどんどん行きたいという人は「資産設計提案業務」といった感じですね。
私は受験会場で選びました
はじめに「どれを受験したら良いかわからない」と戸惑ってしまった私ですが、実は最終的には受験会場がどこかで選びました。



…田舎者の私は結局会場が一番大事でした!



もともこもない
都会の人には関係ないかも…田舎は受験会場までの距離も大事…
はじめは「受験したい実技」で試験を選ぼうとしていた私ですが、調べていくうちに、FP協会の試験会場は電車で2時間半+徒歩とかなり遠い会場しかないことがわかりました。
きんざいの方は市外でしたが車で行ける距離です。
これはもうきんざい一択でした!



難易度に差があったら考えたけど、大差ないなら近い方が良い!
首都圏にお住まいの方など、都会に住んでいる方には関係ないかもしれませんが、田舎者には会場の場所もなかなかに重要です。
もし、この記事を見てくださっている方が「あまり都会とは言えないかも…」という場所にお住まいでしたら、まずは各実施団体の過去の試験会場をチェックしてみるのも大事かもしれません。
悩むくらいなら勉強を始めた方が◎
ここまで読んでいただいて、もしもまだ実技の選択を迷っているのならば、とにかくどれかを選んでしまい、勉強を始めてしまった方が合格に近づきます。
FP3級について、特に「個人資産相談業務」と「資産設計提案業務」については、FPの知識をつける上では大差がありません。
そして、この記事をここまで読んでくださった、FP試験について真面目に取り組む方ならばおそらく大半の方が合格できると思います。
FPの勉強は楽しいですし、とてもためになります。サクッと決めてしまい、あとは気にせず勉強するのが吉です。
まとめ
FP3級試験の実技の選択についてみてきました。



まとめはこちらです。
- 保険メインなら「保険顧客資産相談業務」一択
- 安定した合格率で選ぶなら「資産設計提案業務」
- 問題の数、内容、勉強のしやすさで選ぶなら「個人資産相談業務」
- 田舎の人はまずは受験地をチェック
- 悩んでしまったら「資産設計提案業務」「個人資産相談業務」どちらでもOK
FP3級の実技については、勉強している方ならどれでも合格できると思います。
保険について詳しく学びたい方は「保険顧客資産相談業務」、そのほかの方は、基本的には過去問を見て、「こっちの方がしっくりくる」という実技を選べば正解です。
私のようにちょっと田舎の人は距離で選んでもOKですよ(笑)
FPの勉強は楽しいので、サクっと勉強を始めて、どんどんためになる知識を手に入れましょう!



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