中小企業診断士は、経営コンサルタントとして唯一の国家資格です。
「経営コンサルタント」と聞くと、なんとなく男性が活躍する業種のように感じますが、そんなことなありません。
女性の活躍もあり、おすすめの資格です。
今回は、そんな中小企業診断士について解説していきたいと思います。
資格好き主婦のまいです。
行政書士、宅建、FP2級、簿記3級、カラーコーディネーター、福祉住環境コーディネーターなど15種類の資格を持つ資格好き。
資格ライターとして活動しています。
中小企業診断士は女性におすすめな理由3選
中小企業診断士は、女性におすすめできる資格です。
まずはその理由についてみていきます。
受験者が少なく、女性が希少な中小企業診断士
中小企業診断士は、士業の中でも女性の割合が少ない部類に入ります。
中小企業診断士の最終合格となる2次試験の合格者において、女性の割合は8%~10%程度しかありません。
年度 | 合格者数 | 女性合格者数 | 女性の割合 |
2023 | 1,555 | 134 | 8.6% |
2022 | 1,625 | 128 | 7.8% |
2021 | 1,600 | 172 | 10.8% |
2020 | 1,174 | 98 | 8.3% |
2019 | 1,088 | 95 | 8.7% |
合格者の4割が女性、登録して活躍する女性が3割を占める社労士と比較しても、女性がレアキャラであることがわかります。
企業のコンサルティングでも商工会議所などの公共支援機関の窓口業務などでも、コンサルタントは1人ではなく、複数依頼することがあります。
例えば、2名のコンサルタントを依頼する場合、「1名は男性、1名は女性とバリエーションを持たせよう」ということがあっても不思議ではありません(というよりよくあります)
女性起業者向けのセミナーなどでも、同性である女性に声がかかりやすい傾向があるよ
そのような際には、女性というだけで差別化ができているといえます。さらに、女性は中小企業診断士全体の10~15%ほどしかいないので、依頼してもらう確率もかなり高くなりますね。
女性の診断士はニーズがあるなかで、現在はまだ十分な人材がそろっていない過程にあります。そのため、女性というだけでチャンスを掴みやすくなっているのです。
女性ならではの視点のニーズ
女性ならではの視点を取り入れたいというニーズは、一定数あります。
美容や健康、ファッションなど、女性向けビジネス分野では、女性の中小企業診断士の視点や特性が求められることがあります。
女性ならでは視点でコンサルティング、マーケティングをしてほしいって依頼もあるよね
男性でも、女性市場に詳しい方やマーケティングに特化したコンサルタントはいるので、女性というだけで選ばれるわけではありませんが、顧客層に近い視点を持っているというのはいずれにしても強い武器です。
女性向け商品の市場をよりリアルに理解している、親近感を持ったコンサルティングは、企業でも重宝され、求められるる力でしょう。
「女性」を売りにした市場の開拓
「女性従業員の満足度が高い企業を目指す」など、女性特有の視点やアプローチを売りにし、独自サービスを展開するなど、新しい市場の開拓も期待できます。
女性の社会進出が増えつつも、家庭と仕事の両立など、まだまだ問題が多い現在。女性従業員の働きやすい企業への変革は、企業全体の成長にもつながっていく可能性があります。
女性の起業家をターゲットとしたコンサルタントなど、強みと個性を生かしたニッチな分野での活躍も期待できるでしょう。
働きやすさも!女性も続けやすい仕事
中小企業診断士は、会社に勤務していても独立しても働ける仕事です。
年収1,000万円プレイヤーとしてバリバリ働くこともできますし、窓口業務などで安定して稼ぐことも可能です。
自分の裁量次第で働き方を変えることができるので、家庭を持つ方でも、自分のライフスタイルに合わせて仕事を続けることができます。
一般のお仕事と比較して高単価なので、ワークライフバランスも保ちやすいでしょう
もちろん、簡単に取得できる資格ではありませんが、難しいからこそ、取得してからは働きやすさのメリットも多い資格だといえます。
女性であることが不利になることはある?
他の国家資格と同じように、中小企業診断士試験において、性差によって有利・不利になることはありません。問題と解答の公表がない二次試験も、「男性だから」「女性だから」という基準での判断は当たり前ですが、一切ないでしょう。
答案は手書き文章で記述するので、字がきれいな方がまぁ良いでは?といわれることもありますが、その程度です。
働き出してからも、基本的には実力主義の社会なので、女性だからという理由で不利になることはありません。しかし、業務によっては性差による「向き・不向き」を感じる場面は出てくるかもしれません。
たとえば、事業がうまくいっていなかったり、倒産危機があったりする企業の再生支援の場合。タイトな日程と、頑固な経営者の思考の変容を求める多少ハードなコンサルティングが求められることがあります。
家庭を持つ女性では、どうしても仕事だけに注力する日程調整が難しいこともあるでしょう。また、差し迫った状況にある相手とのコミュニケーションにおいて、柔和な雰囲気の女性よりもゴリゴリの威圧感のある男性診断士の方が仕事を進めやすいということも考えられます。
「不利」ということはありませんが、女性の方が男性よりチャンスが多い場面があるのと同じように、男性の方が仕事を進めやすい業務が中にはある可能性もあるのも確かです。(もちろん、すべての男女がこのパターンにあてはまるわけではありません)
今回は、「女性にとって中小企業診断士はメリットがあるか」という視点でお話をすすめているので、男女にわけての考察になりますが、そもそも個人としてそれぞれの特性や、求める働き方と合った業務を見つけることが重要です。
自分が向いていることに特化してば、働きやすく、専門性を発揮し社会に貢献できる仕事を行っていくことができるでしょう。
中小企業診断士は女性が活躍できる仕事
中小企業診断士は、女性でも十分に活躍できる仕事です。
ニッチな存在として業界で目立つので、仕事のチャンスは多いですし、女性ならではの視点でニーズも高く、男性と比較して仕事が得やすい可能性があります。
実力主義のため、女性でもどんどん働いて稼いでいくこともできますし、ライフスタイルに合わせて自分の裁量で仕事を調整することもできます。
特性を生かして、好きな分野で活躍できれば、人生は輝いていくでしょう。
私も中小企業診断士は、目指したい資格の1つです。
興味がある方は、ぜひ挑戦してみてくださいね。