社労士は子育てしながら働ける?取得できる?【現場をみてきた感想】

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皆さんは「社労士は女性に向いている」「出産や子育て期間を経ても働きやすい」と聞いたことはありませんか?

社労士は女性に向いている士業といわれ、合格者の比率は男性約65%、女性35%と士業の中では比較的女性の比率が高いです。

私自身も「適性がありそうだな」「ライフスタイルに合わせて使えそうな資格だな」と思って社労士を目指しました。

実際に現場で見た感想は、

・子育てしながら働くのは大変な面も多い
・でも女性の働き方にマッチしている面もたしかにある

言った感じです。詳しく解説していきます。

この記事を書いている人
まい

資格好き主婦のまいです。
行政書士、宅建、FP2級、簿記3級、カラーコーディネーター、福祉住環境コーディネーターなど15種類の資格を持つ資格好き。

資格ブロガー&ライターとして宅建についての記事寄稿もしています。

学生時代の偏差値は40台、勉強が得意とは言えない立場から資格取得について発信中。

この記事でわかること

社労士は女性に人気が高い

社労士は女性に人気のある資格です。

まずはどうして社労士が女性に人気なのかみていきましょう。

社労士が女性に人気の理由

まい

社労士が女性に人気の理由はこんな感じです。

社労士が女性に人気の理由
  • 事務系の業務に適性がある
  • 女性や高齢者等の雇用問題にきめ細やかな対応ができる
  • もともと企業の総務や人事などは女性が多く、キャリアアップにあたる資格
  • 勤務社労士、パートタイムなどライフスタイルに合わせた働き方ができる
  • 年金等社会保険、労働問題などに関心が高いため

社労士の仕事は企業でいえば総務や人事のような仕事です。書類の作成など事務系の仕事も多いので、細かな仕事を得意とする女性は適しているといわれています。

また、社労士は士業の中でも独立だけでなく、勤務社労士として働くこともできます。

再就職でも有利になり、資格を活かして働くことができるので、結婚、子育てによって変化する女性のライフスタイルにマッチした資格だと言われています。

独立だけじゃなくて、企業勤めやパートもできるんだ!

まい

子育て中はパートで働いて、将来は独立など、状況に合わせて働けるのが魅力だよね。

社労士の働き方は4種類

社労士は資格の登録をするときに、4種類の登録の種別があります。

社労士登録の種別
  1. 開業
  2. 社会保険労務士法人の社員
  3. 勤務
  4. その他
まい

勤務登録とその他登録を合わせて、「非開業」とすることがあります

登録の種別は変更可能だよ

登録の種別を簡単に説明すると、

1.の「開業」登録は、文字通り自分の名前で事務所を構え開業する場合の登録です。

2.の「社会保険労務士法人の社員」登録は社労士法人を組織する立場で業務を行う場合の登録です。法人の社員とは、単に社労士法人に勤務している社労士ではなく、共同出資者のような立場で働く社労士のことを言います。

3.の「勤務」登録は、社労士法人であったり、一般企業に勤務して業務を行う場合の登録です。

4,の「その他」登録は社労士業務に従事しない場合の登録です。社労士会に所属することになるので、研修会等に参加できるというメリットがあります。

まい

私が出会った女性社労士の方々は「勤務」登録でした。

女性社労士の働き方は人それぞれ

一言に社労士といってもその働き方はいろいろあります。ここからは私の見てきた女性社労士の働き方を紹介します。

勤務時間はどのくらい?

開業社労士の場合は働く時間は自分の裁量次第ですが、勤務社労士の場合も勤め先や働き方によって勤務時間がかわってきます。

社労士の勤務時間

【開業社労士】
自分の裁量で決める

【一般企業に勤めている社労士】
就業規則に準ずる(所属する部署の仕事量に左右される)

【社労士事務所、法人に勤めている社労士】
就業規則に準ずる(ある程度任されている)

開業している場合はどのくらい働くかは自分の裁量次第です。勤務時間とプライベートをきっちり分けている人もいれば、顧客からの電話にいつでも対応するタイプの社労士さんもいます。

一般企業に勤める場合は、会社の就業規則に沿った勤務体系です。総務課、人事課など、所属する部署に仕事量によって暇だったり、残業続きであったりが左右されます。

社労士事務所に勤務している社労士も、事務所の就業規則に準じます。

勤務社労士の勤務時間、実際はどうだった?

私の勤めていた社労士事務所では顧客を持っている正社員の社労士は自分でスケジュール調整をしていましたが、うまくやっても8時出勤19時帰宅、仕事が少なめの日には急いで18時に帰るようにしていました。

パートの社労士は特別なことがない限り17時の定時に上がります

勤務社労士でも、社労士事務所に勤めていると個々の裁量に任されている部分も出てきます

顧客とのアポの取り方や、どこまで丁寧に対応するかによっても勤務時間が変わってきていました。

私が見てきた女性の社労士先生

では実際に私が働いていた事務所にはどんな社労士先生がいたのか、具体的に紹介していきたいと思います。

担当顧客を沢山持っている勤務社労士ゆりさん

勤務社労士ゆりさん
正社員
【勤務年数】8年目 
【年齢】30代後半 
【前職】飲食店雇われオーナー
【プライベート】小学生の女の子を子育て中 
【担当顧客】5名〜200名程の事業所を70件ほど担当

ゆりさんは前職は飲食店のオーナーをしていたという話を聞きました。男性の社労士を含め、みなさん社会人になってから社労士の資格を取得し、転職してきた方ばかりでした。

まい

男性女性どちらも新卒で社労士という方は見たことはありませんでした。

ゆりさんはお子さんが二人いるので、子育てと仕事との両立が大変そうでした。ご主人の両親は近くに住んでいるのですが、あまり頼れないとのことでゆりさんが対応することが多かったです。それでも、お子さんたちが小学生になったので、県内を飛び回り、バリバリ働いているという感じでした。

アポ取りとか自分の裁量でどうにかなる場合もあるって聞いたけど、実際には子育てしてると大変そうなんだね…

まい

ゆりさん自身がバリバリ働きたいっていうのもあったし、他の仕事でもフルタイムで子育てをするのは大変だから「社労士だから特別」という感じではなかったかも

パートで帳票作成などを行う社労士いずみさん

時短勤務社労士いずみさん
7時間勤務
【勤務年数】7年目 
【年齢】30代前半 
【前職】不明
【プライベート】小学校低学年と保育園児を子育て中 
【担当】事務所にて補助業務(全顧客の助成金関係等)

いずみさんは7時間の時短勤務で就業規則や労働者名簿などの作成、助成金の手続き関係などを行っていました。顧客を持っている他の社労士の補助業務という感じです。

お子さんが小さいので、顧問先を持って夜遅くまで働くというのは難しいため、特定の顧問先は持たずに、帳票類の作成を主に行っています。補助業務は私のような無資格の補助者も行っていましたが(私たちは主に雇用保険や社会保険の加入喪失等の手続き業務を行っていました)より確かな知識を必要とする業務を行っていた感じです。

毎日定時で終わるのは子育て中にはいいかもね。

まい

有資格者で時給も良かったと思うので、私も子どもが小学生くらいまではこんな働き方が理想だったな…

ただ、専門的な知識も必要になり、顧客ともやりとりがあるので楽というわけではなかったと思います。私は前々職は商社の一般事務ですが、一般事務の方がよっぽど楽な仕事だと思いました。

補助者パートから有資格者に新人社労士かなさん

新人社労士かなさん(仮名)
1年目 正社員 
【年齢】40代前半
【前職】一般企業のパート事務
【プライベート】子どもは中学生と高校生
【その他】補助者の時に社労士試験合格
【担当顧客】5名から50名程の事業所30件ほど担当

かなさん5時間のパートの社労士補助者から、社労士試験に合格し勤務社労士になりました。

子どもがもう大きく、ある程度手を離れてるので、仕事に没頭できる感じです。新人でがんばり時ですが、やりがいを感じているようで夜遅くまで残業。休日でもカフェ等で実務の勉強をしています。40代で、入社後に社労士を志し、将来は独立も視野に入れているスーパー主婦です。

社労士は40代からでも目指すことができるんだね

まい

もちろん!かなさんなんかデキる人だから今じゃ超バリバリ働いてるよ!

ちなみにかなさんは現在……

かなさんは現在、東京の事務所に転職。リモートと事務所出社で、以前より楽に楽しく働かれています。

お子さんが下のお子さんも大学生になり、働き方をさらに見直したそう。

自分の思い通りにキャリアを築いていけるのも、社労士の魅力ですね。

いろいろな働き方の女性社労士がいる

女性の社労士さん5名のうち、以上の3名の方が近くにいました。

あとの2名は同じグループ内でしたが部署がちょっと違っていたので、あまり会うことがありませんでしたが、ベテランの社労士としてゆりさんと同じように働いていました。

(一人の方は産休に入られる直前まで大きいお腹で県内を飛び回っていたかな…とにかくママが多い職場でした)

ちなみに男性社労士は4名在籍していたので、私の事務所だけで言えば女性の方が人数が多かったです。

かなさんに至っては、子どもが小さいうちは専業主婦や週3日のパートなど仕事をセーブしていたので、社労士としてバリバリ働くことになるとは自分でもびっくりと言っていました。

皆さんを見てきて私も、社労士の働き方やその背景は本当に多種多様なんだなと実感しています。

社労士は結局ママでも働けるの?

今まで見てきたように、ママの社労士さんでもバリバリ働いていました。かっこよかったですよ。でも大変なこともあります。

私が見ていて感じたのは、

顧問先訪問など先方との予定が優先(自分のかわりはいない)
・通常業務、トラブル等により残業も多い

ということです。

顧問先が優先で子どもの送り迎えなど難しいことも

社労士事務所の社労士業務は顧客優先です。

顧問先を多数持っていると、顧客訪問が日に何件もある時があります。就業規則の変更や助成金について説明したり、確認事項も必ずあるので電話対応ではなく訪問すべきものも多いです。

私が勤めていた事務所でも、女性の社労士先生もうまく自分でスケジューリングしていましたが、予定はいつもいっぱいで忙しそうでした。

子どもの急な発熱や、プライベートでも日常の小さなトラブルはよくあることですが、そんな時も大変です。アポが入っていたり、訪問中の場合は遠方ですぐには戻れない場合もあります

ゆりさんの場合は子どもの病院等は祖父母が対応していましたが、ご主人のご両親で、ゆりさんが仕事をしていることはあまり賛成ではないみたいで気まずい様子。それでも、変わってくれる方がいるだけでありがたく。私はそれを見ていて対応してくれる祖父母、家族、親せき、知人などが近くにがいないと難しいように感じました。

他の社労士に頼めることは頼んでいたので、その時のスケジュールによっても違うとは思いますが、顧客優先ではあるので、急な対応という面では私が以前勤めていたような一般企業の事務員よりは大変だったかもしれません。

時短勤務で社労士で事務所で補助業務をしているいずみさんの場合は、仕事を一旦残して翌日に回すなど柔軟に対応できているようでした

ママでも残業はある…

やはり基本的に残業は多めです。補助者として働いていた私ですら繁忙期は連日残業でした。

社労士の仕事は書類の提出など期限があるものがあるのはもちろん、顧客の要望で早く手続しないといけないこと、顧客が早い解決を望んでいる問題があります

そのため仕事量をいくら調整しても、一年のうちある程度は業務が膨大になる時期が訪れてしまいます。その時期をどうこなすか、どう調整するかがママさん社労士として働く上で課題にもなります。

ただ、一年中残業続き…というのは私の働いている事務所ではありませんでした。通常は定時〜遅くとも19時には帰宅するように言われていました。

他の事務所に聞くと、繁忙期は多少残業になるけれど、平時はそうでもないよという場合が多いです。開業社労士以外で一年中残業続き…というのは企業、事務所自体に問題があるのかもしれません。

結局勤め先次第な面もある→でも「気楽」って感じはないかも

結局は勤め先次第な面も多いかもしれません。

同じ勤務社労士でも一般企業の総務や人事に勤めている場合は会社の規定や部署の仕事量にもよりますし、社労士事務所でもどれだけ顧問先を持っているかにもよります。

ただ社労士業務は企業相手だったり、自社や社員の労務に関する重要なことが多いので「気楽」ってことはあまりないように思います。

ママでも十分働けますが、「楽だよー」って感じではないです。普通〜もしくは専門家として責任を持っているといった感じだと思いました。

社労士は女性や子育て中にも向いている資格

女性&ママ社労士についてみてきました。

社労士は女性&ママにとって魅力あふれる職業です。私自身が見てきた方々も本当に素敵でカッコ良かったですよ。

私は当時子育てをしながら自分のキャリアプランを考える、ということが出来ないくらいに疲れてしまっていたので退職してしまいましたが、今考えればいろいろな選択肢があったのだと思います。

ママとして社労士業務をこなすことは正直なところ、傍で見ていて「楽なじゃないな」という感想を持ちました。それでもいろいろ方法があります。私はワーママとして働いた経験がないのでとにかく大変そうに思えてしまいましたが、今考えてみれば社労士に限らずどんな職場でもあり得ることばかりだったと思います。

そう思うと、自分の仕事をこなしていれば融通が利き、メリットも多いです。

結局社労士は自分の確固たるスキルになりますし、働き方の自由度もある、やはり女性にマッチした資格ですね。

少しでも興味のある方は、ぜひ挑戦してみてくださいね。

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さわだ まい
資格好きの専業主婦
行政書士・宅建士・FP・保育士・危険物などいろいろな資格を持っています。
2歳と1歳の育児と再就職の傍ら、更なる資格取得にチャレンジします。
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