「行政書士になったらどんな風に開業しようかな」
「とりあえず自宅開業しようと思っているけど、どうなんだろう」
まいこんにちは、まいです。行政書士資格を保有している資格好き主婦です。
まず結論から言うと、新人行政書士は「自宅開業」からスタートするのが主流です。オンライン面談や電子申請が普及した今、自宅開業のデメリットはかなり補いやすくなりました。
ただし、「マンションの管理規約」「防犯」「信用」の3つのリスクには、開業前の対策が必須。この記事では、それぞれの解消方法まで詳しく解説していきます。
- 自宅開業・独立型事務所・シェアオフィス(合同事務所)の比較
- オンライン化で変わった、いまの開業事情
- 自宅マンションでの開業についての注意点
- 自宅開業のデメリット・リスクの解消方法
行政書士の開業について考えている受験生、資格保有者の方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
新人行政書士は自宅開業と独立した事務所どちらがいいの?
行政書士として開業をするにあたって考えるのは、「自宅で開業するか」「事務所を借りて開業するか」ですよね。
どちらが良いかは意見が割れますが、自宅開業する新人行政書士はとても多いです。主な理由は、開業間もない行政書士は収入がない場合が多いので、家賃や光熱費・通信費といった固定支出を捻出するのが難しいから。
「まずは自宅で開業し、収入が得られるようになってから事務所を借りる」という道筋が定番です。一方で、「自宅開業だと信用されないから、一刻も早く独立した事務所を構えるべき」という意見もあります。



なるほど…どちらも頷けて迷っちゃうね



まずは3つの選択肢を、ざっくり比較表で見てみよう!
| 費用 | 信用度 | 防犯・プライバシー | |
|---|---|---|---|
| 自宅開業 | ◎(家賃ゼロ) | △ | △(住所が公開される) |
| 独立型事務所 | △(家賃・初期費用) | ◎ | ○ |
| シェアオフィス・合同事務所 | ○(比較的安価) | ○ | ◎(一人にならない) |
自宅開業のメリット・デメリット
自宅開業の一番のメリットは、やはり「家賃がかからない」=「初期投資が少なくてすむ」ことでしょう。



初期投資が少なければ、それだけ
・宣伝活動
・実務の勉強(本や講習会など)
にお金を充てられるね。



営業や勉強もかなり大事だもんね。
他にはどんなメリットがあるの?
自宅開業のメリット
自宅開業のデメリット
自宅開業は家賃がかからないため、最初のうちは仕事がとれないといわれている行政書士の開業では、低コストで済むという大きなメリットがあります。
通勤時間もかからないため、私のように子どもの送り迎えや家事など、仕事のほかにやることの多い主婦には魅力的です。



その時間も勉強や業務に充てられるっていう考え方もできるよ!
しかし、自宅開業の場合は顧客からの信用度が下がり、そもそも仕事の依頼をいただけない可能性も出てきます。
また、行政書士は事務所所在地が公開されるため、自宅を不特定多数の人に知られることになり、防犯上もあまりよくありません。万が一顧客との間に何かトラブルが起きた場合も、逃げ場がなくなり、一緒に住んでいる家族に迷惑や被害が及んでしまう場合も…



いろんなお客さんがいるからね…



子どもが小さいから怖いな…
気軽に開業できるというメリットはありますが、デメリットも多いことを忘れてはいけませんね。(デメリットの解消方法は記事の後半で解説します)
独立型事務所のメリット・デメリット



じゃあ独立した事務所を構えた場合のメリット・デメリットは?
独立型事務所のメリット
独立型事務所のデメリット
独立型の事務所は、まず顧客からの信用が高くなります。



立派な事務所を構えていた方が仕事も確実そうに思えるし、少なくとも本気でやっていこうってことが垣間見えるね
建設業の許認可など法人を相手にする場合は、先方の会社に伺うことが多いようですが、相続や離婚問題など個人相手の相談は、事務所もしくはカフェなど外出先で行うこととなります。



私が相談者だったら、カフェでしたくない話もあるかもしれない…(でも相談者だったら自宅には来てほしくない…掃除とか大変だし…)
相談者からしてみれば、大事な相談をする場所は、他の人に話を聞かれないようなきちんとしたスペースであってほしいですよね。
独立型の事務所には「家賃がかかる」「通勤時間がかかる」といったデメリットはありますが、メリットも多くあります。資金面さえなんとかなれば、事務所は自宅近くに構えることも可能なので、軌道に乗ったら独立した事務所も検討したいところですね。
シェアオフィス・合同事務所という第3の選択肢


事務所は自宅事務所、独立型事務所だけでなく、シェアオフィスや合同事務所という方法もあります。ここ数年でシェアオフィス・レンタルオフィスは全国的に急増していて、地方都市でも選択肢がかなり広がりました。
特に女性の場合は、自宅兼事務所であっても独立型事務所であっても、自分一人の空間を多くの人に知られるのは、防犯意識の観点からあまりよくないですよね。
その点、シェアオフィスや合同事務所だと他の事業者も入っているので、自分一人になる機会は少なくなります。
実際にこうした形で開業されている女性の行政書士の方々は、防犯面、費用面、そしてモチベーションの面でも、3つの選択肢の中で最も満足度が高いと仰っています。



私の住んでいる若干田舎の都市でも、綺麗で明るくセキュリティーバッチリ!しかも安い!というオフィスが増えていました。ぜひお住まいの地域でも調べてみてください。
ただし1点注意。行政書士の事務所には「独立性」や「守秘性の確保」が求められ、登録時には所属する行政書士会による事務所調査があります。オープンスペースだけのコワーキングスペースや、住所だけを借りるバーチャルオフィスでは、原則として事務所登録が認められません。個室タイプで事務所登録の実績があるオフィスを選び、契約前に必ず所属予定の行政書士会に確認しましょう。
【最新事情】オンライン化で自宅開業のハードルは下がっている


この記事を最初に書いた頃と比べて、行政書士の開業環境は大きく変わりました。自宅開業を考える方に、追い風となる変化を紹介します。
- オンライン面談が当たり前になった…ZoomやGoogle Meetでの相談が一般化し、「面談場所がない」という自宅開業最大の弱点が緩和
- 行政手続きの電子申請が拡大…役所に行かず自宅から完結できる業務が増加。自宅開業との相性◎
- 一人でも「行政書士法人」を設立できるようになった…法改正により社員1人での法人化が可能に。将来の選択肢が広がった
特にオンライン面談の一般化は大きな変化です。以前は「自宅開業=お客様と会う場所に困る」が定説でしたが、今は初回相談をオンラインで行い、必要なときだけレンタル会議室を使うスタイルの行政書士さんも増えています。



AIやクラウドツールで書類作成や事務作業も効率化できるから、一人開業のハードル自体が下がってるんだね
マンションの場合は管理規約でアウトのことが多い
自宅開業を考えた時に、今住んでいる物件が自分の所有する一軒家でしたら問題ありませんが、賃貸、もしくは分譲のマンションの場合は要注意。そもそも自宅開業はできない可能性があります。
マンションごとに管理規約が設定され、多くの場合は「居住専用(住居としてのみ使用可)」となっています。そのため、来客のない自宅の一室でも、事務所としての使用ができないことが考えられます。
住宅ローン返済中の自宅を事務所にする場合、事業での使用割合によっては住宅ローン控除(減税)が受けられなくなるリスクがあります。事業使用の割合や金融機関との契約内容によるので、開業前に税理士や金融機関に確認しておくと安心です。
私も分譲マンション住まいなので、気になるところに問い合わせをしてみました。詳しくはこちらの記事に書いています。





こっそり開業する人もいるみたいだけど、あとでトラブルになるケースもあるので、ぜひ開業前に確認してみてください。
自宅開業のデメリット・リスクを補う3つの方法
それでは、自宅開業する場合、そのデメリットやリスクをどう補えばいいのでしょうか。実際の行政書士さんたちが実践している3つの方法を紹介します。
対策①名刺を二種類持つ
実際の行政書士の先生が行っているのは、「住所記載の名刺」と「電話番号・メールアドレスのみの名刺」の二種類を持ち歩くことです。
交流会や集客目的で名刺を配る際には、住所を記載しないものを配るようにします。配られた方も、電話番号とメールアドレスさえあれば連絡できるので、特に不便は感じないでしょう。



依頼者には住所記載の名刺を改めて渡すんだね
場所がどこかわからないという面で多少のデメリットは生じますが、自宅住所が不特定多数の人に知られてしまうリスクの方がはるかに大きいので、この方法はおすすめです。
対策②オンライン面談+レンタル会議室を組み合わせる
顧客の信用と面談場所を補うために、オンライン面談を基本にしつつ、対面が必要なときは打ち合わせ用の会議室を借りるという手があります。



今はレンタルオフィスや貸し会議室が本当に増えてるもんね。
1時間単位から借りられ、365日対応のレンタルスペースも多く、安価でありながら、資料を広げての相談などビジネスにしっかり対応できます。スマホアプリで即予約できるサービスも増えているので、「対面希望のお客様が来たときだけ借りる」という柔軟な使い方が可能です。



いいなと思ったレンタルオフィスを見ていたら、併設のコワーキングスペースも安く借りられそうで、「自宅事務所ではオンオフ切り替えが難しい」問題も解決しそうと思っちゃった!
自分の住まいの近くにどんなレンタルスペースがあるか、一度調べてみるのもいいかもしれませんね。
対策③自宅を事務所にするのではなく、事務所を自宅にする
これはなかなか大胆な方法ですが、独身で賃貸の物件にお住まいの場合は、「事務所利用可能な物件に引っ越し、完全に事務所として内装をつくり、そこで生活をする」という方法もあります。



テーブル・キャビネット、来客セットを用意した事務所用の部屋に、布団を持ち込んで寝泊りするってことだね
この方法のメリットは、駅チカの物件や集客上メリットのある物件に思い切って挑戦できること。このような物件は家賃の関係で新人行政書士ではなかなか手が出せませんが、その分集客によって早く収入を得られるチャンスを増やすことができます。
身軽に動ける単身の方には、メリットの多い方法ではないかなと思います。
行政書士の自宅開業に関するよくある質問
A.原則できません。行政書士の事務所には実体(独立性・守秘性のあるスペース)が必要で、登録時には行政書士会による事務所調査もあります。住所貸しのみのバーチャルオフィスでは登録が認められないと考えておきましょう。
A.できます。所属の行政書士会への変更届出が必要ですが、「まず自宅で開業→軌道に乗ったら事務所を借りて移転」は王道パターンです。最初の選択で一生が決まるわけではないので、今の状況に合った形でスタートすれば大丈夫です。
A.家賃がかからなくても、行政書士会への登録費用(入会金・登録手数料など。所属会により異なりますが20〜30万円程度)と、事務机・キャビネット(鍵付き)・電話などの備品費用は必要です。事務所調査で最低限の設備は確認されるので、その分の予算は見込んでおきましょう。
まとめ:ベストな開業場所は人それぞれ。開業までによく考えよう
- 新人行政書士は低コストな「自宅開業」からのスタートが主流
- オンライン面談・電子申請の普及で、自宅開業のハードルは下がっている
- 信用・防犯のリスクは「名刺の使い分け」「レンタル会議室」で対策できる
- マンションの場合は管理規約を必ず確認(持ち家は住宅ローン控除にも注意)
- 防犯・費用・モチベーションのバランスなら「シェアオフィス・合同事務所」も有力
先輩行政書士の中でも、新人行政書士には「自宅兼がイチバン」「独立型事務所を持つべき」「合同事務所を探してみて」など、意見は割れています。
しかしそもそも、「マンションで自宅開業は難しい」「女性なので自宅兼も独立型も不安…」「良さそうな合同事務所が近くにない…」など、置かれている状況や環境によって選択肢が限られてしまう場合もあります。実際に開業してみて、思っていたこととは違う問題が出てくるかもしれません。
結局のところ、どの選択肢がベストかは、あなたの働き方のイメージ・用意できる初期費用・家族構成や住環境次第。幸い、事務所はあとから移転もできます。「いきなり大きく独立!」ではなく、今の自分に合った形でスモールスタートし、少しずつ育てていくのがおすすめです。



私もいつかの開業に向けて、少しずつ準備と勉強を続けています。わかったことがあり次第、またまとめますね。それではまた!













