国家資格ITパスポートはIT系資格の登竜門。CBT方式というネット型試験で受験機会が多く、合格率も高めなので挑戦しやすい資格です。
私も2020年の7月に取得しました!
でもこのITパスポート、世間では
「取っても意味ない」
「ITパスポートなんていらない」
と言われることもあるんです。
今回はなぜITパスポートがそんな言われ方をしてしまうのか、実際の所どうなのか、私自身の体験を踏まえながらお話していきたいと思います。
こんにちは!まい(@maisawaco)です!
私は行政書士、宅建士、FPなど15の資格を持つ資格好き主婦。
このブログは、大好きな資格についていろいろなお話をしています!
今回はこんなお話をしていきます
- ITパスポートは意味ない!そう言われてしまう4つの理由
- ITパスポートは取って損のない資格
- ITパスポートを取得した人の声
- ITパスポートの取得をおすすめしたい人
- ITパスポートの勉強法
ITパスポートに興味のある方はぜひチェックしてみてくださいね!
それではいってみよー!
ITパスポートは意味ない!そう言われてしまう4つの理由
ITパスポートが、「取得しても意味ない」と言われてしまう理由は以下の4つです。
- ITの「広く」「浅い」知識を学ぶ資格であるから
- 独占業務がないから
- 転職に有利にならないから
- 誰でも簡単に取得できるから
この4つのために、ITパスポートは「取得しても意味ない」「いらない」と言われています
詳しくみていきましょう!
ITパスポートの試験範囲は浅い!
ITパスポートは数多くあるIT系の資格の中でも、最も基礎的、登竜門的な資格です。
内容はITの専門知識というよりも、現代のネット社会を生きる社会人として知っておくべきこと、基礎的で簡単な部分を問う問題になっています。
だから正直、「ITパスポートを持っているから『ネットに詳しい』『IT業界で通用する力』がつく」とまでは言えないの
あくまでも普通の人が知っておくべきことを学ぶってことだね
またITパスポートと言っても、パソコンやネットについてのことばかり学ぶわけではありません。
ITパスポート試験の出題範囲は、ストラテジ系やマネジメント系と言って、「経営全般」や「管理業務」についての部分が全体の約55%を占めます。
ITテクノロジ分野ももちろん出題範囲ですが、3つの分野の範囲の中で知っておくべき部分を問われる試験のため、ITパスポートの学習内容は広く浅くなっているのです。
「この資格を取ったからITのことは何でもできる!」というわけではないため、ITパスポートを取得しても「意味ない」と言われてしまうんですね。
内容が汎用的過ぎて専門性がない!
ITパスポートには独占業務がない!
ITパスポートには独占業務がありません。
独占業務とは、その資格を持っていなければその業務を行ってはいけないことを言います。
例えばお医者さんや、看護師さん、弁護士さんや、会計士さんなどですね。
それぞれ「医師免許」「看護師国家資格」「弁護士資格」がなければその業務を行うことができません。
一方ITパスポートは、「ITパスポートを持っていないとできないこと」というものがありません。「資格相当の知識があるよという証明」に過ぎないのです。
そのため業務独占資格と比較してしまうと、ITパスポートを持っていることに大きなメリットはないといえてしまいます…。
ITパスポートの他にも、FPなども独占業務がなく、意味ない資格と言われがちだよ。「意味ない」と言われがちな資格について、詳しく知りたい人はこちらの記事もチェックしてね。
持っているだけで価値のある「業務独占資格」ではない!
転職に有利にならない
業務独占資格でなくても、転職に有利に働く資格もあります。
ただ、ITパスポートはITの入門知識程度のため、IT業界への就職にはほとんど意味をなさないと言われています。
世間一般でITパスポートは新卒、または在学中に取得するイメージを持たれていることもあります。
これからIT業界、IT部門への就職を望む新社会人が、「ITの基本知識はありますよ」「学ぶ意欲がありますよ」とアピールするのに適した資格であるためです。
一方で、ある程度社会人経験のある人にとっては、「これくらいわかっていて当然」という内容であるため、ITパスポートのみでIT系の企業へ転職することは難しいのです。
1年300日求人情報を見ている求人情報好きの私も、必要資格に「ITパスポート」と書かれている求人は、私の住んでいる地域では2件しかなかったよ…
逆にその2件気になる…
転職市場で有利にならない
誰でも簡単に取得出来る
ITパスポートは難易度が比較的低く、取得者も多い資格です。つまり「誰でも、簡単に取れる資格」だということです。(実際はどうかは置いておいて)
合格率が50%程度、受験資格も必要ないから、かなり取りやすい資格だといえるよね
同じIT系資格でも、基本情報技術者や応用情報技術者は難易度が高く、転職市場でも評価される資格だよね
資格の価値は、そのレア度でもかわってきます。難易度が高いほど取得できる人が少ないため、レア度は高まり、易しいとレア度は下がりますね。
そのため市場の評価が低くなり「とっても意味ない」と言われることがあります。
易しい試験で、レア度が低い
資格好きの私から言わせてもらっても、これはある程度仕方ないことです。いろいろな資格を見てきて、資格の市場価値は3つの要件で変わってくると感じています。
- 業務独占・名称独占であるか(その資格がないとできないことがあるか)
- 受験資格が限られているか(「福祉系卒」などの学歴・「2年以上の実務」など実務経験等)
- 難易度が高いか
以上の3つが揃っている資格、もしくはこの中の1つか2つが高い水準である資格は市場価値も高くなります。
…でも残念ながらITパスポートはどれにも当てはまっていないね
ITパスポートは①独占業務がなく②受験資格もなく③合格率が50%前後、そして何回でも受験できるという取得しやすい資格です。そのため、市場価値が低くみられ、「とっても意味ない」と言われてしまうのです。
「ITパスポートは意味ない」は嘘!取って損のない資格
ITパスポートは決して意味のない資格ではありません。
ここからはITパスポートを取得するメリットや、私が取得して実際にどのように役立ったのかを紹介していきます。
広く浅い知識が役立つ
ITパスポートはITについての専門的知識ではなく、現代社会で暮らしていく、ビジネスを行う上で知っておくべき基礎知識を問う資格試験です。
広範囲を網羅しているからこそ、普通にITと付き合っていくには必要十分な知識を得ることができ、日常生活にも役立てることができます。
IT業界以外で役立つ
ITパスポートはIT業界ではあまり意味のない資格と言いましたが、非IT業界では逆に「ITに適性がある」と判断される傾向があります。
私が以前勤めていた会社でもそうだったのですが、IT化が遅れている会社ではITに適した人材はかなり重宝されます。
私が新卒で勤めた会社は単体で400人超の中小企業だったのですが、それくらいの規模の会社ではIT化が遅れていることもあります。特に管理職の年代の方はITに疎い場合も多く、私の同僚は情報課卒や、ITパスポートを持っているだけで評価されていました。
特に主婦の方はパートや事務職、一般職で正社員等を希望している方もいらっしゃると思います。そういう非IT業界を目指す方にとっては業務に関する知識、経験にプラスアルファとしてITパスポートを持っていることは、他の求職者と比較して少なからずアドバンテージになると感じます。
非IT業界にとっては「ITパスポート」の文字は際立つね!
時間がなくても取得しやすい
ITパスポートは、国家資格の中では非常に取得しやすい部類です。
合格率が50%と比較的高いこともそうですが、CBT方式というネット型試験で受験の機会が多く、自分の予定に合わせて試験日を選ぶことができます。
また、年間10万人近くが受験するメジャーな資格試験のため、教材が充実。市販テキストで十分に合格が可能な上、無料サイト、アプリも充実しています。
私のような主婦の方、仕事が忙しい方でも隙間時間を利用して一発合格することができます。受験料も5,700円(税込)とその他の資格試験と比較すると安いのも魅力です。
資格手当、報奨金がつく職場も多い
先に述べた私が新卒で勤めていた会社はITパスポートに資格手当(賞与時に2,000円ですが)がつきました。ITパスポートの取得を促す会社も多いため、手当がつくケースも多くあります。
非IT業界だからこそ、持っているだけで評価対象になる可能性は高いです。
正直、この難易度で評価されるのはオトクですね。勤め先で報奨金。手当がつくのであれば、ぜひ取得してほしいと思います!
ITパスポートを取得した人の声
ITパスポートの取得ををおすすめしたい人
ITパスポートは以下の人におすすめの資格です。
- IT知識に乏しい人
- 社会経験が少ない人
- PC関係、ネット関係にある程度の知識はある人
- 履歴書に何も記入するものがない人
IT知識に乏しい人
IT知識に自信がない方は、ITパスポートを取得することで、社会人として必要なITリテラシー(ITを使いこなす能力。活用する上で大切な知識)を身に着けることができます。
これからの社会ではネットは必須、私生活でも就職する上でも必要最低限の知識だと言えます。
社会人経験が少ない人
ITパスポートは多くの企業で取得が奨励されていたり、社内教育に導入されるような資格です。出題範囲も経営やマネージメント、テクノロジーと、体系的に社会人に必要な知識を学べるようになっています。
就職を控えた学生、新入社員はもちろん、私のように退職した主婦の方や、社会人3、4年目の方におすすめ。取得すれば周囲からも「基本的な社会人としての知識が備わっている」と認識されます。
ある程度パソコン関連の知識がある人
ある程度パソコン関連の知識がある方、Excel、Wordの知識がある方は、その証明としてITパスポートを取得することをおすすめします。資格にはそれ相応の知識があるという証明になるというメリットがあります。履歴書や面接で知識に説得力が生まれます。
逆に知識がない人はITパスポートよりもMOSなど実用的な資格の取得をおすすめします。特に事務系の仕事に就きたくて、パソコンに自信がない方はMOS、またはエクセル、ワード等の活用について書籍や職業訓練などで勉強する方が実力をつけることができ、就職につながります。
履歴書に何も書くものがない人
履歴書に記入する資格がない人、少なくて不安な方にはITパスポートがおすすめ。ITパスポートは
- ネット試験で気軽に受験できる
- 受験料も手ごろ
- 比較的短期間で合格できる
- IT基礎知識を証明できる国家資格
- 資格手当、報奨金がつく職場もある
という点から、取得しやすく持っていて損はない資格です。何か資格が欲しいけど、何を取れば良いかわからないという方には「ITパスポート」「簿記3級」あたりがおすすめです。
ITパスポートの勉強法
ITパスポートは市販テキストを使い、独学での勉強が可能です。
勉強法についてまとめるとこんな感じ!
- 独学で合格できる
- 市販テキストはいちばんやさしいITパスポート 絶対合格の教科書+出る順問題集がおすすめ
- とにかく過去問を解く(無料サイトがおすすめ)
- 勉強時間は30〜100時間
さらっと見ていくよー!
独学で合格できる
ITパスポートは受験生が多い国家資格ということもあり、非常にわかり易い市販テキスト、無料サイトが揃っています。独学でも合格は十分可能なので、まずは独学で勉強を始めてみましょう!
資格手当がある、業務で必要など、費用回収できそう!という方は通信講座でも良いと思います!
市販テキストは「いちばんやさしいITパスポート」がおすすめ
ITパスポートのテキストはどれも非常にわかり易いのが特徴です。売上上位のテキストは全てチェックしましたが、どれも素晴らしいので正直好みの面もあります。
私が結局選んだテキストはコレ「いちばんやささいいITパスポート」です。
文章も画も全てわかり易く簡潔です。ほんとにオススメ!ぜひ中身も見てみて下さいね。
独学のテキストについて詳しくはこちらの記事をご覧ください
とにかく過去問を解こう!
テキストを1周したら、あとはとにかく過去問をこなしましょう!
私は無料サイトの「ITパスポートドットコム 過去問道場」さんを利用しました。無料とは思えないクオリティです。
無料で過去問をこんなに解答できるの!?
こちら以外でも、アプリなどわかりやすい無料教材が多いのがITパスポートの魅力。ぜひ一度使用してみてください!
スマホで過去問を解けば、ゲーム感覚で勉強を進めることができるので楽しく勉強することができますよ。忙しくてテキストを開くのが億劫な方にも適しています!
私も子をおんぶしながら二宮金次郎withスマホ状態で勉強しました!
過去問道場で生徒率75%以上行けば、合格はかなり固いと思います。
あとは、ぜひITパスポートの公式サイトにてCBT試験の体験ソフトウエアをダウンロード(もちろん無料)し、CBT試験方式に慣れてから受験に挑みましょう!
1回でいいので、ぜひ本番の様子を体験してみることをおすすめします。
勉強時間は30〜100時間
ITパスポートの勉強時間は30〜50時間がおすすめです。
私は26時間で勉強しましたが、もう少しゆとりのあるスケジュールの方が良いと感じました。50時間程度あれば合格する方も多くなると思います。
ちょっとドキドキしながら受けた!
ITに知識が全くない、苦手意識がある方は100時間確保しておくのがベターです。でも、今回私がやった勉強法でいけば100時間までいかなくても手ごたえを感じることはできると思います。
勉強法については別の記事に詳しくまとめたので、実際に学習を始められる際はぜひチェックしてくださいね。詳しい勉強法についてはこちらの記事もチェックして下さいね
ITパスポートは気軽に受験できる意味のある資格
ITパスポートが意味ないと言われてしまう理由、実際のところはどうなのか見てきました。ITパスポートは
- ITの基礎知識を証明する資格
- IT業界や社会人経験が長い場合は評価されないこともある
- 独占業務がないため意味ないと言われてしまう
- 難易度が比較的低く、取得しやすい
- 非IT業界では評価対象になることも
- IT知識の証明として有効
- 履歴書に書ける国家資格
という特徴がありました。
ITパスポートは受験日も多く、ネット試験で受験しやすいのが特徴です。
迷っている方はぜひチャレンジし、自分の可能性を広げていってくださいね。
それでは、今日はこのへんで!
また違う記事でお会いしましょー!