子どもが何歳になったら、仕事をがんばれる?りんさんと考える「子育て期の7つのキャリアステージ」

広告
  • URLをコピーしました!

子育てをしながら働く毎日。「いつになったら、もう少し仕事に力を入れられるんだろう」と考えたことはありませんか。

今回は、人材紹介の仕事に15年携わり、現在は女性のキャリア支援を行う、りんさんとお話ししました。

テーマは、りんさんが10人のワーママへのインタビューをもとに整理した「子育て期の7つのキャリアステージ」。私もインタビューに参加したご縁から、その背景や、お話を聞くなかで変わってきた考えを伺いました。

子どもの成長と働き方の関係、周囲に頼ること、自分の気持ちの整理、そして夫婦で話すこと。お互いの子育て経験も交えた対談をお届けします。

※2026年10月24日のXスペースの文字起こしをもとに、発言の趣旨を保って抜粋・再構成しています。
7つのステージは、りんさんがご自身の経験とインタビューから整理したもので、すべての家庭に同じように当てはまるものではありません。

この記事でわかること

「いつまで大変なの?」という、自分自身の疑問から

さわだまい

まず、りんさんのこれまでのお仕事と、今回のテーマを考えるようになったきっかけを教えてください。

りんさん

りん: 新卒から15年ほど、人材紹介会社で転職エージェントのコンサルタントとして働いてきました。主に30代、40代の方の転職支援をしていました。

自分自身、育児と仕事の両立が大変だったこともあり、上の子が小学1年生になるタイミングで個人事業主になりました。その後、女性のキャリア支援をしたいと思ってキャリアコンサルタントの資格を取り、今年の夏にはキャリア面談のサービスも始めています。

今回のテーマは、2人目の育休から復帰したあとが、本当に大変だったことから考え始めました。子どもが何歳になったらどういう状態になって、そのとき自分はどれくらい仕事ができるのか。それが全然わからなかったんです。

周りの友達や先輩から話を聞いても、情報が「点」でしかない。もう少しまとまった見通しがあれば、女性がキャリアを考えやすくなるのではないかと思いました。

さわだまい

「この時期は大変だった」というお話は見かけますが、子どもの成長と働き方を通して見られるものは、私もあまり見たことがありませんでした。

りんさん

私自身、子どもが2歳と5歳のときは、30分先、1時間先のことぐらいしか考えられないような状態でした。そんなときにキャリアを考えるのは難しいですよね。

でも、少しでも先が見えて、「あとこれくらいで少し落ち着くのかな」と思えたら、希望になるのではないか。私だけではなく、同じように悩んでいる方のヒントになればと思ったんです。

子育て期を、7つのキャリアステージで見てみる

さわだまい

7つのステージは、どのように分かれているのでしょうか。

りんさん

最初は、出産前の「スキル・信頼ストック期」です。比較的、自分の時間を使いやすい時期に、仕事のスキルや信頼を積み重ねるという意味で入れています。

次が育休中の「価値観リフレクション期」。実は、私が最初に考えた段階には育休中を入れていなかったんです。でも、インタビューで「育休中に価値観が大きく変わった」という方がいらっしゃったので、追加しました。

復職から4歳ぐらいまでは「怒涛のサバイバル実験期」。4歳から年長ぐらいになると、少しずつ先を考えられる「未来展望・チラ見期」です。

小1前後は「家族のOSアップデート期」。働き方や、夫婦の役割分担を組み直す時期ですね。その土台の上で、また積み重ねていく小2以降を「キャリア再展開期」、小5以降を「マイバランス確立期」としています。

りんさん

もちろん、皆さん状況も考え方も違うので、全員がきっちり当てはまるわけではありません。ただ、育休明けの大変さなど、お話を聞くなかで共通して見えてきたことはありました。

小5以降は「フルアクセル期」だと思っていたけれど

さわだまい

子どもが大きくなるにつれて、少しずつ仕事に使える時間や力が増えていくイメージでしょうか。

りんさん

自分の価値観が整理されて、働き方も変えていくなかで、落ち着いてくる部分はあると思います。

ただ、小5以降のところが、今回いちばん予想と違ったんです。最初は「小5以降なら、仕事にフルアクセルを踏めるのでは」と考えていました。

ところが、その年齢以上のお子さんがいる方にお話を聞くと、そもそも「フルアクセルを踏みたいのか」という反応だったんですね。子どもも大事だし、自分のプライベートも大事。40代になると、自分の健康や体力も気になってくる。仕事だけがすべてではない、というお話がありました。

さわだまい

私も40代になって、これから介護が始まるかもしれないと思うことがあります。子どもが大きくなっても、受験や習い事の送迎など、別の大変さが出てくることもありますよね。
「仕事ができるか」と同時に、「自分はそうしたいのか」も変わってきそうです。

りんさん

そうなんです。そこで「フルアクセル期」から、「マイバランス確立期」に変えました。自分の価値観がわかってきて、なんとなく自分のペースもつかめてくる。その表現が、お話を聞くなかではいちばんしっくりきました。

復職直後に、仕事のアクセルを踏んだ人もいた

りんさん

逆に、いちばん大変だと考えていた「怒涛のサバイバル実験期」に、仕事のアクセルを踏んでいる方も何人かいらっしゃったんです。

出産前は仕事をほどほどに考えていたのに、育休明けのほうが燃えた、という方もいました。時間に制限ができたことで、「どうすれば効率よくできるか」を考えることが面白くなったそうです。

さわだまい

その方は、大変さや葛藤があまりなかったのでしょうか。

りんさん

もちろん、悩みはありました。でも、悩みながら動ける方もいらっしゃいますよね。それに、ファミリー・サポートや家事代行、シッターさんなど、外部のサービスもかなり使っていらっしゃいました。

印象的だったのは、仕事から帰ってきたとき、子どもたちがシッターさんと楽しそうに遊んでいる姿を見て、「幸せだな」と思ったというお話です。頼む前には悩んでいた時期もあったそうですが、そこで吹っ切れた部分もあったのかもしれません。

さわだまい

預けている間も子どもたちが楽しく過ごしていて、帰ってきた自分も幸せを感じられる。それは大きいですね。一方で、頼ること自体に迷いがある方もいそうです。

りんさん

今回の10人のなかにはいませんでしたが、普段お話を聞くなかでは、使ったほうがいいとわかっていても抵抗がある、という方もいます。そこは、その方の価値観にもよると思います。

ただ、仕事にしっかり力を入れたいのであれば、外部のサービスはどんどん使っていいのではないでしょうか。別の方は、夫が料理や子どものことを主に担当し、自分が稼ぐという形で、役割を分けていらっしゃいました。

時間の余白と、気持ちを支えてくれる環境

さわだまい

私の周りでフルタイムで働いている方も、夫が在宅勤務だったり、実家が近かったりすることが多いんです。そうした助けが少ない方が相談に来たら、りんさんはどう考えますか。

りんさん

ご本人の会社でリモート勤務ができるかによっても違いますが、毎日出社してフルタイムで働くとなると、かなり大変だと思います。

私自身、子どもが2歳と5歳の頃は、週1回ほど家事代行に来てもらったり、お惣菜の宅配を使ったりしていました。温めて出すだけでも、本当に楽になるんです。自分が使ってよかった経験もあるので、まずは試してみませんか、とお話しすることはあると思います。

さわだまい

会社の制度も含めて、今どんな支えが使えるかを整理する。そのうえで、足りない部分をどう補えるか、一緒に考えるということですね。
インタビューを通して、特に大変だと感じたことは何でしたか。

りんさん

共通していたのは、物理的な余白がないことです。自分が休まる時間がなくて、いつも眠い、いつも疲れている。そこは大きいと思いました。

もう一つ印象に残ったのが、一緒に仕事をする人たちとのねぎらいや励ましです。同じ部署の人と「子どもがいると大変だよね」と話せることが支えになった、という方がいました。

フリーで働く方では、オンラインの打ち合わせに子どもが出てきても「かわいいね」と受け入れてもらえる。予定の変更にも「仕方ないよね」と対応してもらえる。そういう環境で、気持ちが全然違うというお話もありました。

さわだまい

物理的には大変でも、気持ちには少しゆとりができるんですね。「また休むの?」と思われる環境では、つらくなってしまいます。

りんさん

そういう環境だと、自分への自信が下がったり、「子どもがいたらキャリアを諦めなければいけないのかな」と思ったりすることもあると思います。環境の影響は大きいですね。

出産前に積み重ねるのは、周囲からの信頼と「自分への信頼」

さわだまい

私は以前、子育てをしながらその職場で働き続けることが難しそうに見えて、出産前に退職した経験があります。お迎えのあと、子どもにご飯を食べさせて、また夜に出勤する方もいたので。

出産前の「スキル・信頼ストック期」には、働き続けるための環境づくりという意味もあるのでしょうか。

りんさん

そうですね。出産後は、仕事に使える時間が限られることもあります。出産前に仕事の進め方やスキルが身についていれば、復帰してからも取り組みやすくなるのでは、という意味で入れました。

今お話ししていて、周囲からの信頼だけでなく、「自分自身への信頼」もあるといいのかもしれないと思いました。自信に近いものですね。

職場を辞めたから駄目、ということは全くありません。これまでやってきたことは、その先の糧になると思います。「自分はこれだけやってきた」という信頼も、復帰後の土台になるのかもしれません。

さわだまい

制約があるなかでも、「これまで頑張ってきたし、今も頑張っている」と思えることは、自分を励ますことにもつながりますね。

まだ出産前で、周りの様子を見て「この会社で両立できるのかな」と不安になっている方には、どうお話ししますか。

りんさん

働き続けるのが物理的に難しい環境でなければ、無理に転職や退職をしなくてもいいのでは、とお伝えすることがあります。

出産や復帰を経て、価値観が変わることもあるからです。出産前に転職しても、復帰後に「この会社でいいのかな」とまた考えるかもしれない。それなら、復帰してから考えるという選択もあると思います。

もちろん、「この仕事に挑戦したい」という気持ちが明確なら、それは育児とは切り分けて考えていい。やりたいことがあるなら挑戦していいと思います。

さわだまい

両立への不安と、自分が挑戦したい仕事があるかは、分けて考えるということですね。

「しんどい」を書き出すと、考えることが分かれてくる

さわだまい

育休中の「価値観リフレクション期」は、インタビューを経て追加したそうですが、どんなお話があったのでしょうか。

りんさん

育休中に価値観が大きく変わった方がいました。それから、悩みやしんどさを抜けた方に、どうして抜けられたのかを聞くと、どこかで徹底的に自分と向き合った時間があったんです。

育休中に限らず、復職後の大変な時期に向き合った方もいました。私自身も、育休中は子どもや友人と過ごしていて、深く向き合ったのは復職後でした。

さわだまい

自分は何を大切にしたいのか、何を優先したいのか。考えるタイミングは一度とは限らなそうですね。りんさんは、どう整理していたんですか。

りんさん

私はジャーナリングをよくしていました。子どもが寝たあと、ノートとボールペンを持って、まずは「これがしんどい、あれがしんどい」と書き出すんです。

それから、子ども、仕事、家のこと、と分けて考えます。子どもなら上の子と下の子、それぞれ何がしんどいのか。仕事では何がしんどいのか。

たとえば2歳の頃は、朝の準備が大変でした。バナナをむいて渡したら、「むいてほしくなかった」となるようなこともありますよね。でも読み返すと、これは成長とともに変わっていくことだな、と考えられる。

一方、仕事について書いていると、15年続けてきて、そろそろ違うことをしたいのかもしれない、と気づく。それは、自分がこれから考えることですよね。

「しんどい」のなかにも、時間が解決してくれることと、自分が深く考えることがある。そうやって仕分けられるだけでも、気持ちが楽になると思います。

さわだまい

「私は何を大切にしたいんだろう」と抽象的に考えるだけでなく、今の困りごとを整理して、自分が考えるべきことに目を向けられるんですね。

一人で考えていると、堂々巡りになったり、事実と想像が混ざったりすることもあります。そうした整理を一緒にすることも、キャリア相談でできそうだと思いました。

りんさん

そうですね。お手伝いできると思います。

小1の壁は、家族の役割分担も見直すタイミング

さわだまい

4歳から年長頃の「未来展望・チラ見期」は、ある日急に切り替わるというより、少しずつ変わっていくのでしょうか。

りんさん

緩やかだと思います。

うちも、いつイヤイヤ期が終わったのかと言われるとはっきりしませんが、気づいたら朝の準備がスムーズになっていた、という感じでした。私自身、少し先のことを考えられるようになったな、と感じました。

小学校に向けて、今の働き方を続けられるのかを考える方もいると思います。

さわだまい

小1の壁は、りんさん自身も感じましたか。

りんさん

上の子のときは、とても感じました。学童は大丈夫かな、という不安もありましたし、入学後、給食が始まるまでのお弁当づくりも大変でした。私は朝が苦手なので、仕事で疲れているなかで早く起きて作るのがつらくて。

ただ、入学前に聞いて心配していたことが、思ったほど大変ではなかった部分もあります。うちの子は学童で宿題を終わらせてきましたし、音読は髪を乾かしながら聞いていました。

さわだまい

うちは宿題をやらずに帰ってくることもあります。習い事で帰宅が遅くなる子もいますし、お子さんによっても違いますね。
「家族のOSアップデート期」には、夫婦の役割分担を見直すことも含まれるんですよね。

りんさん

そこも、インタビューを経て追加しました。

小学校に入ると、熱も出しにくくなって、手が離れたように見えることがあります。でも、実際にはまだ手がかかる。以前は夫婦で分担していたのに、いつの間にか女性側の負担が増えていた、というお話があったんです。

今回お話を聞いた方では、夫婦でキャリアや役割分担をあまり話していない印象も受けました。話していないと、自然にどちらかへ偏って、不満につながることもあるのかもしれません。

さわだまい

小学校入学のときだけでなく、「もう少し長い時間働きたい」と思ったときにも、家族の時間割を変える必要が出てきますね。

りんさん

小1でなければいけない、ということでは全然ありません。

生活の段階が変わったときでも、本格的に働こうと思ったときでもいい。私としては、タイミングを問わず、普段から話せばいいと思っています。
お互いに築きたいキャリアがあると思うので、日常的に話していけるといいですね。

自分の評価軸と、ブレーキをかけることも大切に

さわだまい

仕事に力を入れる時期は、子どもの年齢だけでなく、自分がどうしたいかと、周りの支えを考えて決めていくということですね。

りんさんは、外からの評価だけでなく、自分の価値観で自分を評価することも大切だとお話しされています。

りんさん

とても大切だと思います。仕事でアクセルを踏むというと、成果やパフォーマンスが評価されるイメージがありますが、それだけではないと思うんです。

本当に些細なことでも、「これができた」と、自分をいっぱい褒めていいのではないでしょうか。

さわだまい: 周りにねぎらってもらうことも、自分で自分をねぎらうことも大切ですね。

頑張りすぎないために、体調や気持ちに変化があったら仕事をセーブする、というブレーキも考えておきたいです。

りん: それは大切なポイントだと思います。

おわりに|「何歳になったら」から、自分の働き方を考える

りんさん

私は育休明けから、ずっと仕事のアクセルを踏みたくて、「いつになったら踏めるんだろう」と考えていました。それが、このステージを整理し始めたきっかけです。

でも10人の方とお話しして、「いつでも踏める。自分次第でもある」という答えが、今の私のなかでは一つ出てきました。それで、すっきりしたところがあります。

仕事と育児では、悩むことも多いと思います。忙しいのは本当にそのとおりなのですが、どこかで時間を取って、自分を見つめて、価値観を整理する時間を持てるといいのではないでしょうか。

さわだまい

何歳になれば必ず働ける、という一つの答えではなく、自分の価値観や周りの支えを考えながら、時期や働き方を選んでいく。今日はいろいろな経験を交えて伺うことができました。ありがとうございました。

りんさん

ありがとうございました。今回の10人へのインタビューから、もう少し規模を広げたり、アンケートを行ったりして、これからもこのステージを育てていきたいと思っています。

りんさんのキャリア相談について

対談では、りんさんが行っている60分の有料キャリア面談についてもご紹介いただきました。

りんさん

大切にしているのは、答えはご本人のなかにある、ということです。私が「こうしたらいい」と決めるのではなく、「自分はどうしたいですか」と問いかけながら、一緒に整理しています。育児と仕事のことや、転職をどうしようかと悩んでいる方も、ご相談いただけたらと思います。

さわだまい

りんさんのnoteもぜひチェックしてみてください!

りんさん、そして対談を聴いてくださった皆さま、ありがとうございました。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
さわだ まい
資格好きの主婦
行政書士・宅建士・FP・保育士・危険物などいろいろな資格を持っています。
6歳5歳の育児の傍ら、更なる資格取得にチャレンジします。
この記事でわかること